マレー、錦織・フェデラー・ジョコビッチがスーパースター選手をコーチに迎える事例について語る

男子テニスで世界ランキング4位のA・マレー(英国)は、グランドスラム8度の優勝を誇るI・レンドル(アメリカ)をコーチに迎えてから戦績が記録的に伸びた。それに触発されたのか、トップ選手が過去のスーパースター選手をコーチに迎える事例が続いている。

N・ジョコビッチ(セルビア)はグランドスラムで6度優勝しているBo・ベッカー(ドイツ)R・フェデラー(スイス)S・エドバーグ(スウェーデン)と全豪オープンからタッグを組み始める。またグランドスラムで1勝しているM・チャン(アメリカ)は日本期待の錦織圭(日本)とコーチング関係を新たに結んでいる。このため、過去のスーパースターたちがロッカールームで顔を合わせる日もそう遠くはない。

この件についてマレーは「実を言うと、これについては選手たちとは話していない。当時の選手がお互いに、またスタッフ同士でも仲良くなかった事は知っている。でも、現在のロッカールームの状況は少し違っている。元選手の人間が入ってくる事によって、その状況がどう変わってくるのか興味深いね。」と、話している。

今回の全豪オープンで、マレーとフェデラーは世界ランク1位のR・ナダル(スペイン)、同5位のJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)がいるトップハーフに入っており、厳しい戦いが予想されている。

一方、4連覇を狙うジョコビッチはボトムハーフに入っており、このブロックにはグランドスラム優勝経験者は1人もおらず、対照的な状況。

ジョコビッチはベッカーについてテニス界の「真の伝説的人物」と話しており、ヘッドコーチとして迎えている。

フェデラーは、幼少時代のアイドルであったエドバーグについて「時間を過ごす機会があるだけでもハッピー」と、話している。フェデラーは、エドバーグからパートタイムのコーチを引き受けるという連絡をもらった際、非常に嬉しかったと述べている。

マレーはこのような状況について、過去のスーパースターたちがコーチに就任する事によって、ライバルたちが再活性化する事を期待していると話す。

これは少なくともコーチ関係が始まった当初は、過去のスターたちに印象付けようとするためにそうなるであろうとのこと。

「(レンドルと)始めた最初の数カ月は、練習に行く際にも少し緊張していた。でも、それはいいことだと思う。コーチの事を気にしていて、印象付けたいと思っている証だからね。」

「でも時間が経つにつれて、そのコーチが傍にいる事に慣れてくるもの。これは人間関係であれば、どの関係にも当てはまる事だけどね。」

また過去のスーパースターたちがコーチになった事については「スターたちが近くにいるなんてカッコいい事だと思う。ロッカールームに入っていくとベッカーがいたり、もちろんイバン(レンドル)がいて、チャン、G・イバニセビッチ(クロアチア)といった選手がいる。子どもの頃はこういった選手のプレーをみるのが大好きだった。」と、マレー。

マレーは2013年の9月に手術をして以来、1大会にしか出場していない。全豪オープンでは過去3度決勝に進んでいるが、優勝は未だない。マレーはレンドルからのサポートを受けてから2012年の全米オープンで優勝、昨年はウィンブルドンで地元選手による優勝を飾った。

全豪オープンについて「上手く大会に入って、気持ち良いプレーが毎日出来れば、期待過剰でなくなる可能性もある。」と、マレーは展望を述べる。

全豪オープン2014


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(2014年1月13日11時23分)
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