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Vol.4上級者への道 フォアハンド編 下巻

目標とサナギの技術 スタンスと身体の回転

目標=オープンスタンスでの高い打点からの強打

ここからは、最終的な目標と、その手前で必要になる「サナギの技術」を対比させながら解説していこう。

まずは、スタンスと身体の回転というテーマで考えてみると、目標は、下の写真のようにオープンスタンスで高い打点から強打できるようになることだ。 だが、これは相当に高度な技術であり、その前段階で必要な基礎技術を完全に身につけておかなければならない。

【目標】ロディックのオープンスタンスでの強打
このように高い打点から叩きこむのは、まさに憧れの技術だが、そのためにはオープンスタンスでしっかり身体を回転させて打てるようになることが必要だ。 プロの場合、構えからフィニッシュまでで肩がほぼ180度回るぐらい大きく振り抜き、最後は右肩越しに相手を見るような形(9)になる

サナギの段階=スクウェアな踏みこみと体重移動で身体の使い方を覚える

では、基礎段階で何が必要かというと、まずはスクウェアスタンスでしっかり腰を回して打つことから始めたい。 なぜなら、身体を回すのは打点が高くなるほどむずかしくなるので、まずは「つねに身体をきちんと回して打つ」という習慣を自分の身体に覚えこませる必要があるからだ。

いわゆる「体重移動」の目的は、回転運動を生み出すことにある。後ろ足で地面を押す力が腰の回転力に変換され、それがスウィングを加速させるのだ。初中級者が腰を回す感覚を覚えるには、ここから始めるのがもっとも簡単だ。またスクウェアといっても、少しオープン気味に斜めに踏みこむほうが腰を回しやすいので、そこから徐々にオープンに移行していけば良い。

そして、その基礎を身につけるためには、初めはスクウェアスタンスで前に体重移動する打ち方から始めたほうが良いわけだ(上図参照)。 そこで、しっかり腰を回転させる感覚を身体に染みこませてからオープンスタンスに移行し、さらに徐々に高い打点に慣れていくという段階を踏むのが上級者への近道だ。

左●オープンスタンスは、身体のひねりを生かすスタンスだが、そのひねりをうまく使えないと、スクウェアスタンスよりも身体を回しにくくなって、このように身体の横向きが残るフォームになってしまう。「プロはオープンだから」という理由だけで安易にオープンスタンスにすると、このような結果になりやすいので注意しよう。

右●オープンスタンスで打つ場合でも、腰を十分に回せなければ良いボールを打つことはできない(上のイラスト参照)。腰を回すためには、軸足の太もものひねり戻しを使うことが大切だが、それには構えたとき太ももにねじれを作る意識を持つのがコツだ。また、そのとき右膝を少し前に向けると、ねじれをより作りやすくなる。
【サナギ】ロディックのスクウェアスタンスでのフォアハンド
サナギの段階では、腰や肩をしっかりと回して打つ感覚を身につけることが大切になるので、まずはスクウェアスタンスで前に踏みこんで打つことで基礎を身につけよう。 この例でも、腰や肩は上の連続写真と同じぐらい大きく回っているが、それがどんな状況でもできるようにしていきたい。


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(テニスジャーナル 2003年5月号)
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