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「応援のせいで負けるところだった」

ルブレフ
勝利したルブレフ
画像提供: ゲッティイメージズ
テニスの全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)は14日に男子シングルス1回戦が行われ、第5シードのA・ルブレフが世界ランク77位のT・セイボスワイルド(ブラジル)を7-5, 6-4, 3-6, 4-6, 7-6 (10-6)のフルセット下し、辛くも5年連続7度目の初戦突破を果たした。試合後、ルブレフは観客に「みんなの応援のせいで、僕は危うく1回戦で負けるところだったよ(笑)」と冗談交じりに語った。

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26歳で世界ランク5位のルブレフが同大会に出場するのは8年連続8度目。最高成績は2021年と2023年の8強となっている。

一方、23歳のセイボスワイルドは同大会の本戦に初出場。昨年の全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)では1回戦で当時世界ランク2位のD・メドベージェフをフルセットで破り3回戦まで勝ち進んだ。

迎えた1回戦、ルブレフは第1セットと第2セットでそれぞれ2度ずつブレークを奪い2セットアップとする。

しかし、第3セットの第3ゲームで3度のブレークポイントを逃すと、その後ルブレフはセイボスワイルドのサービスを崩せず第4セットまでブレークポイントすら握れない展開に。逆に自身のサービスゲームでは第3セットと第4セットで1度ずつブレークを奪われ、2セットオールに追いつかれる。

ファイナルセット、ルブレフは第4ゲームで久々に3本のブレークチャンスを迎えるもこれを逃す。さらに第12ゲームでは、マッチポイントとなる4本のブレークポイントを迎えるも、ここもセイボスワイルドにしのがれ勝負は10ポイントマッチのタイブレークに。

タイブレークでルブレフは、序盤で2度のミニブレークを許しカウント1-4から追いかける展開となるも、その後4度のミニブレークを奪い逆転し、3時間42分に及んだ激闘を制した。

試合後のオンコートインタビューでルブレフは全仏オープンでセイボスワイルドがメドベージェフを破った試合が頭によぎったことを明かした。

「僕の頭の中には、全仏オープンのダニール(メドベージェフ)の試合が何度も浮かんでいたよ。第5セットの時点ですでに考えていた。何度もチャンスがあったのに、それをものにできなくて『よし、全仏オープンのダニールと同じような展開になるに違いない』と思ったんだ」

「スーパータイブレークで1-4で負けていたときには、もう精神的に諦めていたんだ。でもそれが最後に僕を助けてくれたのかもしれない。なぜなら少し気持ちがすっきりしたんだよ」

さらに大会初日となったこの日の試合に訪れた観客にルブレフはユーモアを交えて感謝した。

「当然、簡単な試合よりもタフな試合の方が観客のみんなは面白いよね。だから、誰かが負けていると、観客はもっと大変な試合になるように(負けている選手を)応援し始める。今日もみんなの応援のせいで、僕は危うく1回戦で負けるところだったよ(笑)」

「でも好きな選手を応援してくれて、テニスを見に来てくれて、本当にありがとう」

勝利したルブレフは2回戦で同58位のダニエル太郎と同35位のC・ユーバンクス(アメリカ)との勝者と対戦する。

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