テニスの全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)で自身初のグランドスラム4回戦進出を果たした第31シードの
西岡良仁が、同大会を連日生中継しているWOWOWの独占インタビューに応じ、今大会を振り返るとともに22日に現役引退を発表した
国枝慎吾について、また来月臨む国別対抗戦デビスカップ BY RAKUTEN 2023 ワールドグループ1のプレーオフ(日本/兵庫、ハード)「日本vs.ポーランド」戦に向けた意気込みを語った。
>>青山/柴原vsパブリュチェンコワ/ルバキナ 1ポイント速報<<>>ジョコビッチ、チチパスら全豪OP男子 組合せ・結果<<>>全豪OP女子 組合せ・結果<<3回戦までいずれもストレートで勝ち上がった西岡は、22日に行われた4回戦で第18シードの
K・ハチャノフに0-6, 0-6, 6-7 (4-7)のストレートで敗れ、ベスト8進出とはならなかった。
【独占インタビュー】Q.試合を振り返ってみて、入り方はいかがでしたか?「自分なりにはいつものツアーの形で入っていましたが、もう少し緊張感があったほうが良かったと思います。ただ、この舞台に立ったのが初めてですし、今回がどれだけ正しいかは今後自分がこういう舞台に上がっていくことで検証できます。今回はうまくいかなかったけど、ツアーの中でリラックスしているほうが良い部分もあるので、そこはうまい駆け引きや、その日の流れがテニスにはあるので、今後学んでいくところです」
「入り方としては悪くなかったです。ただ、ハチャノフの方が僕に対して嫌なところを攻めてきたし、ミスが少なかった。けっこう中コートと外コートだとサーフェスが大きく違って、中コートの方がかなり(球足が)遅くて、外コートの方が速くなる。もう少し球足が速くなると、僕の方が差していけるボールを打てたけど、けっこう遅かったのでどうしても緩いループ状にバックへ打たれたボールに合わせることができなかった。そこが、やられたと思う部分の一つです」
Q.0-6, 0-6で(セットを)落とすことはあまりないと思いますが、どんな心境で戦っていましたか?「もう少し彼がミスをしてくれると思った。イージーミスが結構ある中でビッグショットを持っている選手だったので、もっとミスをしてくれて駆け引きになるかと思っていた。それに、彼がリターンをミスしなかった。ボールの球足が遅いので、彼にとって時間ができる。それが、彼にとってプラスに働いた部分。ボールが返ってくることが多くてラリーになった中で、彼がうまく逃げるボールを多用してきたのに対して、僕が差しきれなかった。あそこがもう一つの厄介なポイントでしたし、彼が良いサーブを打っていた。ああいう流れになったらどうしようもないと思います」
「僕がビッグショットを持っているわけではないので、サービスが入れば何とかなるわけでもない。ああいう流れは今後も稀で多分ないと思います。第3セットのプレーが本来のテニスだと思うし、逆にあの流れからよくあの流れに持っていったと思います」
[西岡良仁/ 画像:Getty Images]
Q.やる気を失うかもしれない中、第3セットは盛り返しました。どういう切り替えをしたのですか?「2セットダウンして1ゲームも取っていない状況でしたが、あの状況でも自分の中では巻き返せると信じていました。第3セットは自分が取ってもおかしくないスコアだったのですが、流れが悪く今日は取れない日でした。勝てると信じて何とかやろうとしたことは、今までとは違うメンタリティでした」
「ラケットを投げたり、折ったりしたのは他の人の目にはどう映るかわからないですけど、自分の中では何とか色々なものを切り替えようとした結果の一つの行動でした。もちろん良いことではないですけど、何かしらを模索しようともがいた結果です」
Q.初めてのシードで迎えた大会で、ランキングだけでいうとシードより上の結果となりました。得たものと今後の課題を教えてください。「良い組み合わせになったり、相手がケガをしてかわいそうな部分もあったけど、毎回こういうことが起きるとは思っていません。ただ、シードに入っていると、こういう可能性は増えると思います。下位シードでもいいから何とかシードに入ることが、今後グランドスラムを勝ち上がるうえで重要なポイントになってきます。ほかのツアーで勝つことももちろんですが、グランドスラムで勝つことがランキングのジャンプアップに必要になってくるということを感じました」
Q.国枝慎吾選手が引退しました。西岡選手にとってどのような存在でしたか? 「まさか引退されるとは思っていなくて、正直びっくりしました。今年もたくさんグランドスラムを勝たれると思っていました。引退の経緯や理由は聞いていないのでわかりませんけど、すべてを成し遂げた方だと思っています。技術云々ではなく、すごい精神力を持っていて頑張れる強さを持っているところが国枝さんの凄さだと思います。そのメンタルは見習いたいところです」
Q.最後に添田豪監督となって新体制で迎えるデビスカップ(デ杯)に向けての意気込みをお願いします。「デ杯は久々の出場になります。色々なプレッシャーあると思いますが、そのプレッシャーをしっかり感じながらチームに貢献していきたいです。ベストメンバーで挑むので、ホームとしても負けられないです。(対戦相手の)ポーランドはフルカチュ選手が出場するかどうかが、日本チームの中で議論されていますが、彼が出るかどうかは別にして、全体として3勝取りきるところをチームで頑張りたいです。一番手を担う者としてはしっかりと勝ちをもぎ取っていきたいと思います」
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