6月27日に開幕するウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は26日、公式サイトを更新。出場選手の新型コロナウイルスのワクチン接種義務化について方針を公表した。
公開された映像の中でウィンブルドンを主催するオールイングランド・クラブの最高責任者サリー・ボルトンは次のようにコメントを残している。
「英国政府が定める入国条件には、ワクチン接種の義務化は含まれていない。したがって、もちろんワクチン接種は推奨されているが、今大会に出場するための条件にはならない」
「今年は通常のチャンピオンシップに戻す予定である。よって昨年のような、COVID-19(新型コロナウイルス)の措置を実質的に実施するつもりはない」
「これによって、プレイヤーは自分の好きな宿舎に帰ることができるようになる。また、大会期間中は、満員の観客を迎えることができるでしょう。そして私たちは、今年より多くのテニスファミリーをウィンブルドンにお迎えできることを大変うれしく思っている」
「しかし、もちろんDCMS(デジタル・文化・メディア・スポーツ省)や公衆衛生当局、他のスポーツ界と関わりを持ち続ける中で、さらなる対策が必要になった場合に備えて、監視を続けている」
またこの発表により、以前からワクチン接種義務化に否定的な見解を示していた
N・ジョコビッチ(セルビア)のウィンブルドン出場の可能性が高まっている。
ジョコビッチは2月に「僕はワクチン接種に反対したことはない。だけど、僕は常に自分の体に入れるものを選ぶ自由を支持してきた。タイトル云々よりも自分の体が大切だからだ。自分が得た情報に基づいてワクチンを接種しないことを決めたんだ」と語っていた。
昨年王者のジョコビッチはこれまでに同大会を6度制している。
世界ランク1位のジョコビッチは今季、ワクチン接種を巡り、1月の全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)、3月のBNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、ATP1000)とマイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)を欠場。
2月のドバイ・デューティ・フリー・テニス選手権(アラブ首長国連邦/ドバイ、ハード、ATP500)ではベスト8、前々週のロレックス・モンテカルロ・マスターズ(モナコ/モンテカルロ、レッドクレー、ATP1000)では2回戦敗退に終わった。
また、前週のセルビア・オープン(セルビア/ベオグラード、クレー、ATP250)では決勝進出を果たすも、
A・ルブレフに2-6, 7-6(7-4), 0-6で敗れ、今季初優勝を飾ることはできなかった。
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