男子テニスのサンクトペテルブルク・オープン(ロシア/サンクトペテルブルグ、室内ハード、ATP500)は15日に公式サイトを更新。世界ランク49位の
S・クエリー(アメリカ)が、新型コロナウイルスに関する男子プロテニス協会のATPの規則と大会の衛生規定を破ったことを発表した。
>>YouTube 東京国際大学テニス部に潜入! 灼熱の炎天下で選手と対決<<同大会に出場を予定していたクエリーは同行していた家族とともに新型コロナウイルスの陽性反応を示したことで隔離措置がとられていた。しかし、その後クエリー一家がプライベートジェットでロシアから国外に逃亡したと一部の記者が報道し、問題となっていた。
今回、同問題についてサンクトペテルブルク・オープンが公式に声明を発表。クエリーが新型コロナウイルスに関する規定を破ったことに言及した。
サンクトペテルブルク・オープンの声明は以下の通り。
「現在マスコミ関係者が本戦に出場予定だった選手について、活発に議論を行っている。その選手は世界ランク40位のサム・クエリーだ。ATPのルールと大会の衛生規定によると、全ての選手は新型コロナウイルスの検査を受けなければならず、陰性の結果が出た場合のみスタジアムに来ることが許され、大会への準備を始め、参加ができる。ATPのルールによると、選手は大会の初日から4日おきに検査を受けるはずとなっている」
「彼(クエリー)が到着した10月7日、クエリーと彼の妻は検査を受け、その結果はいずれも陰性だった。10月11日、クエリーとその家族が検査の結果で陽性だったことが確認された。ATPの規定とロシア保健省、スポーツ競技大会を含む大型イベントを観察するためのロシア連邦サービスのルールによると、クエリーは失格となり、宿泊先のフォー・シーズンズ・ホテルの部屋での隔離措置が取られることとなった。ロシア保健省は、隔離措置に加えてクエリーとその家族の健康状態についての医学的報告をすることを大会運営委員会へ勧告。大会は医師と小児科医による訪問を手配し、2度にわたりクエリーの診察を計画したが、いずれも実現しなかった。クエリーは10月12日、子どもが睡眠中であることで拒否し、10月13日には事前の了承がなかったとして部屋のドアを開けなかった。クエリーと大会のツアーマネージャーとで交わされた会話は、何の結論ももたらさなかった」
「保健省による推奨と、病気の経過が無症状ということを受け、大会側は家族が不便を感じたり、感染拡大の脅威をもたらさないために、クエリーとその家族をホテルからプライベート・アパートへ移動させ、自主隔離の措置を取らせようとした。そのため、大会組織委員会はプレミアムクラスのアパートを用意。クエリーへの再検査は10月15日の木曜日に予定されていたが、ATPのルールと大会の衛生規定に従うことなく、家族とともに10月13日の午前5時45分にホテルの受付に知らせることもなく去ってしまった」
「それはホテルの防犯カメラによって撮影されている。ATP関係者にクエリーが伝えたところによると、彼はプライベートジェットでロシアから飛び立ったとのこと。医師がクエリー一家の診察を行うことも実現しなかった。その後、ATP関係者はこの情報を大会側に提供した」
「ATPの規定に従い、大会組織委員会はATPツアーマネージャー経由で、大会期間中に起きた全ての問題について選手と連絡を取ることにしている。大会で起きた選手に関する全ての問題は、ATPツアーマネージャーによって直接管理されることになる。大会組織委員会は選手、ATP関係者、そして大会でのサービスの安全が確保されるために全力を尽くしている。クエリーの行動を評価し判断するのはATPの権限である。サンクトペテルブルクの保健機関との相互作用、及び採用された基準に従い、大会運営が継続できることに私たちは満足している」
現在、クエリーとその家族の所在は明らかになっていない。
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