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男子テニスツアーのクレムリンカップ男子(ロシア/モスクワ、賞金総額67万3150ドル、ハード)は16日、シングルス1回戦4試合を行い、元世界ランク3位で第5シードのN・ダビデンコ(ロシア)が初戦で敗退する波乱に見舞われた。その波乱を演出したのはA・ボゴモロフJR(ロシア)でダビデンコを7-5, 6-4のストレートで下した。
第1セットは両者2度ずつのブレークを奪い合うも、ゲームカウント5-6で第12ゲームでこのセット3度目のブレークをダビデンコはボゴモロフJRに奪われ、このセットを落としてしまう。
第2セットは第1セットで勢いに載ったボゴモロフJRが、2度のブレークに成功し一気にゲームカウント4-0とリードした。
ここから31歳のダビデンコは反撃に転じ、ゲームカウント4-4へと追い付く。第9ゲームはボゴモロフJRにサービスキープされる。続くダビデンコのサービスゲームで0-40とボゴモロフJRにマッチポイントを握ると、2本しのいだダビデンコだったが、3度目のマッチポイントを決められ、1時間34分でゲームセット。
「お互い祖国ロシアでの対戦は、精神的にきついものがあった。」と語るボゴモロフJR。「第1セットの終盤はかなり積極的なプレーができた。そのまま第2セットも4-0とリードしたけど、そこからニコライ(ダビデンコ)が素晴らしいテニスをし始めて追い付かれてしまった。それでも冷静さを失わなかったのがこの勝利を導いた要因だと思う。」と、勝因を分析していた。
ダビデンコは今大会で2004年、2006年、2007年と優勝を飾っていたが、この日の敗戦で今大会での成績を19勝7敗とした。
29歳のボゴモロフJRは昨年が今大会の初出場で、その時は準々決勝で敗退していた。ボゴモロフJRは準々決勝進出をかけて、S・ボレッリ(イタリア)とI・カルロビッチ(クロアチア)の勝者と2回戦で対戦する。
今大会は上位4シード選手が1回戦を免除されているため、2回戦から登場する。第1シードはA・ドルゴポロフ(ウクライナ)、第2シードはセッピ、第3シードはV・トロイキ(セルビア)、第4シードがT・ベルッチ(ブラジル)と続く。
この日行われた試合結果は以下の通り。
A・ボゴモロフJR ○-× N・ダビデンコ (5), 7-5, 6-4
C・ベルロク(アルゼンチン) (7) ○-× A・クズネツォフ(ロシア), 1-6, 6-4, 6-3
K・クラウチュク ○-× E・コロレフ(ロシア), 6-4, 6-3
I・セイスリン(オランダ) ○-× M・ベレー(ドイツ), 7-6 (9-7), 6-3
また、この日行われたダブルス1回戦には伊藤竜馬(日本)/ ベルッチ組がD・ヒメノ=トラバー(スペイン)/ L・ロソル(チェコ共和国)組を7-6 (7-5), 6-3で下して準々決勝進出を果たした。伊藤/ ベルッチ組は、第3シードのボゴモロフJR/ ベルロク組と準々決勝を行う。
今大会の優勝賞金は、シングルス12万1520ドル。ダブルス3万6950ドル。
(翻訳/弓削忠則)
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