テニスのグランドスラム大会である全仏オープン（フランス/パリ、クレー）は大会５日目の２８日、男子シングルス２回戦が行なわれ、第２シードのＲ・フェデラー（スイス）がＪ・アカスーソ（アルゼンチン）を7-6 (10-8), 5-7, 7-6 (7-2), 6-2と３時間２５分で下し、３回戦に駒を進めた。
これまで３年連続で今大会で準優勝に終わっているフェデラーは、第１セット第６ゲームでアカスーソにブレークされるも、すぐさまブレークバックに成功すると、そのセットはタイブレークに突入する。タイブレークでは、先にミニブレークに成功したアカスーソが４本のセットポイントを得たがチャンスを活かせず、フェデラーが逆転でセットを先取する。
第１セットでは絶好のチャンスを逃したアカスーソだったが、第２セットでは序盤にブレークに成功すると、そのまま逃げ切り１セットオールとすると第３セットでは５－１と大きくリードするも、第５ゲームで右足首をひねってしまう。その影響からか、ペースが落ちたアカスーソはここから５ゲーム連続で落とし、第３セットをフェデラーに献上してしまった。
史上６人目となる生涯グランドスラム達成を目指すフェデラーはこの日、４５本の凡ミスを犯したものの、１１本のサービスエースと７２本のウィナーを決め、４８本のネットアプローチのうち、３５本をポイントに結びつけ、１２本中６本のブレークチャンスを生かした。
試合後の会見でフェデラーは「２人とも３セットで勝つことが出来た。３セットで負けることもね。もちろん、勝てて嬉しい。たくさんの逆転があって、見てて楽しい試合だったと思うよ。普段どおりではないけれどね。タフな試合を勝ち抜けて満足している。こういう試合は、体力に問題が無いことを確認するには良い試合だね。次の試合を楽しみにしているよ。」と接戦での勝利に満足していた様子。
ここまでグランドスラム１９大会連続でベスト４入りを果たしているフェデラーは、第３２シードのＰ・Ｈ・マチュー（フランス） と３回戦で対戦する。マチューはＰ・アンジャー（スペイン）を6-2, 6-3, 6-4のストレートで下し、３回戦に進出した。
第５シードのＪ・Ｍ・デル=ポトロ（アルゼンチン）はＶ・トロイキ（セルビア）を6-3, 7-5, 6-0で下し、４度目の出場にして初めての３回戦進出を決めた。２０歳のデル=ポトロは、７本のサービスエースと３２本のウィナーを決めると、２時間３分で勝利を収めた。
昨年の今大会に出場したときは、世界ランク６８位であったデル=ポトロは、それから１年あまりの間に５つのタイトルを獲得、一気にベスト１０入りを果たしている。そのデル=ポトロは第２５シードのＩ・アンドレエフ（ロシア）と３回戦で対戦する。アンドレエフは、Ｍ・バッサロ=アルグエッロ（アルゼンチン）に1-6, 7-5, 5-7, 6-3, 6-4のフルセットで勝利している。
この他の試合の結果は以下の通り。
Ｎ・ジョコビッチ（セルビア） (4) vs. Ｓ・スタコフスキ（ウクライナ）, 6-3, 6-4, 中断
Ａ・ロディック（アメリカ） (6) ○-× Ｉ・ミナール（チェコ共和国）, 6-2, 6-2, 7-6 (7-2)
ＪＷ・ツォンガ（フランス） (9) ○-× Ｊ・モナコ（アルゼンチン）, 7-5, 2-6, 6-1, 7-6 (10-8)
Ｎ・ダビデンコ（ロシア） (10) ○-× Ｄ・ジャンケラ（アルゼンチン）, 4-6, 6-3, 6-0, 6-2
Ｇ・モンフィス（フランス） (11) ○-× Ｖ・クリヴォイ（ルーマニア）, 6-4, 6-3, 6-3
Ｔ・ロブレド（スペイン） (16) ○-× Ｄ・ヒメノ=トラバー（スペイン）, 6-4, 6-4, 6-3
Ｊ・メルツァー（オーストリア） (24) ○-× Ｇ・ルファン（フランス）, 6-2, 7-5, 6-4
Ｐ・コールシュライバー（ドイツ） (29) vs. Ｊ・Ｃ・フェレーロ（スペイン）, 6-4, 2-6, 6-4, 6-7 (3-7), 中断
Ｃ・ロクス（ベルギー） ○-× Ａ・クレマン（フランス）, 6-1, 7-5, 4-6, 6-3
Ｔ・ハース（ドイツ） ○-× Ｌ・メイヤー（アルゼンチン）, 6-3, 7-6 (7-2), 3-6, 4-6, 6-3
Ｊ・シャーディ（フランス） ○-× Ｓ・ボレッリ（イタリア）, 6-2, 6-3, 4-6, 4-6, 6-1
Ｍ・ジケル（フランス） ○-× Ａ・ベック（ドイツ）, 6-4, 6-7 (6-8), 7-6 (7-3), 7-5
Ｍ・ゴンサレス（アルゼンチン） ○-× Ａ・セッピ（イタリア）, 7-6 (10-8), 6-3, 6-3
今大会の優勝賞金は１０６万ユーロ。
（2009年5月29日8時48分）
予選勝者が前年王者チリッチ撃破 
