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シナー「今朝すでに調子悪かった」

ヤニック・シナー
準々決勝で敗れたシナー
画像提供: ゲッティイメージズ
テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は9日、男子シングルス準々決勝が行われ、第1シードのJ・シナー(イタリア)は第5シードのD・メドベージェフに7-6 (9-7), 4-6, 6-7 (4-7), 6-2, 3-6の4時間に及ぶフルセットの死闘の末に敗れ準々決勝敗退となった。試合後にシナーは「今朝はすでに調子が悪かった」と明かした。

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22歳で世界ランク1位のシナーが同大会に出場するのは4年連続4度目。最高成績は昨年のベスト4となっている。

第1シードとして迎える初の四大大会となった今大会では、1回戦で世界ランク110位のY・ハンフマン(ドイツ)、2回戦で同59位のM・ベレッティーニ(イタリア)、3回戦で同52位のM・キツマノビッチ(セルビア)、4回戦で第14シードのB・シェルトン(アメリカ)を下し8強入りした。

世界ランク5位のメドベージェフとの顔合わせとなった準々決勝の第1セット、両者相手にブレークを許さずキープを続けタイブレークに突入。タイブレークでは両者ダブルフォルトやアンフォーストエラーが目立つ展開となるも、1度のセットポイントをしのいだシナーが競り勝ち先行する。

続く第2セット、シナーは第3ゲームでブレークポイントを握られるとラリー戦でメドベージェフにポイントを奪われ先にブレークを許す。その後シナーはメドベージェフからブレークバックを果たせず1セットオールに追いつかれる。

第3セット、シナーは第3ゲームでミスが重なりメドベージェフにブレークされる。このゲーム終了後、体調が優れない様子のシナーはメディカルタイムアウトを取得。一度コートを離れ、処置を受けた。シナーはその後プレーに戻り、第10ゲームでブレークバックを果たすも、タイブレークの末にこのセットを落とし、セットカウント1-2と後がなくなる。

それでも第4セット、シナーはファーストサービス時に85パーセントの確率でポイントを獲得しメドベージェフにブレークポイントを与えず、リターンゲームでは2度のブレークを奪い2セットオールに追いつく。

しかしファイナルセット、シナーは第4ゲームでブレークポイントを握られる。そしてこの場面でフォアハンドをミスし先にブレークを許したシナーは、その後追いつくことができずフルセットの死闘の末に力尽きた。

男子プロテニス協会のATP公式サイトには第3セット途中でメディカルタイムアウトを取得した経緯や体調についてのコメントが掲載されている。

「今朝はすでに調子が悪かったんだ。疲労もあって、タフだった。でも、ダニール(メドベージェフ)から何も奪うことはできなかった。彼はとても賢くプレーしていたと思う。いいテニスをしていた。それで終わりだ。僕はコートの外に出たくなかったんだ。でも、理学療法士に時間をかけたほうがいいと言われた。体力的に苦しかった。簡単な瞬間ではなかったね。今日持っているもので戦おうとしたんだ」

「リタイアは考えていなかった。観客が背中を押してくれたから。グランドスラムの準々決勝でリタイアはしたくないからね」

「負けを飲み込むのは難しいけど、今シーズンはとてもポジティブに進んでいる。負けたとしてもとてもタイトな試合だ。レベルはある。それが一番大事なこと」

勝利したメドベージェフは準決勝で第3シードのC・アルカラス(スペイン)と対戦する。アルカラスは準々決勝で第12シードのT・ポール(アメリカ)を下しての勝ち上がり。

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