テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は14日、男子シングルス準決勝が行われ、第8シードの
J・シナー(イタリア)は第2シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)に3-6, 4-6, 6-7 (4-7)のストレートで敗れ、四大大会初の決勝進出とはならなかった。この試合、第3セットの第4ゲーム、ジョコビッチがショットの際に上げたうなり声が主審に妨害とみなされシナーのポイントとなった。試合後の会見でシナーはこのことに言及している。
>>【動画】ジョコビッチ うなり声が妨害行為の判定受ける<<>>ジョコビッチ、アルカラスらウィンブルドン組合せ<<前哨戦となるテラ・ウォルトマンオープン(ドイツ/ハレ、芝、ATP500)では準々決勝で途中棄権していた21歳のシナー。ウィンブルドンは3年連続の出場であり、昨年の8強入りが最高成績となっている。
今大会、1回戦で世界ランク111位の
J・セルンドロ(アルゼンチン)、2回戦で同98位の
D・シュワルツマン(アルゼンチン)、3回戦で同79位の
Q・アリス(フランス)、4回戦で同85位の
D・ガラン(コロンビア)、準々決勝で同92位の
R・サフィウリンを下し、グランドスラム初の4強入りを決めた。
ウィンブルドン5連覇中のジョコビッチと顔を合わせた準決勝、第1ゲームでシナーは2度のブレークポイントを活かせず。直後の第2ゲームでブレークを許し、第1セットを先取される。
続く第2セット、第4ゲームの15-15の場面、ジョコビッチがフォアハンドショットを放った際に上げたうなり声を主審は妨害行為と判断。主審に駆け寄り抗議するも判定は覆らずシナーのポイントに。さらに同ゲームでジョコビッチはタイムバイオレーションを受けるも動じずキープ。シナーは第1セット同様に1度もブレークを奪えず、2セットダウンと後がなくなる。
第3セット、両者キープを続け迎えた第10ゲーム、シナーはセットポイントとなるブレークポイントを2度握るも活かせずタイブレークに突入。ジョコビッチに2度のミニブレークを許し、2時間47分で力尽きた。
試合後の会見でシナーは「彼はとてもいい試合をした。僕もベストを尽くしたし、何度かチャンスはあったと思う。でも、それを活かすことができなかった。とてもタフだった。実際、コート上ではいい感じではなかった。タフな一日だったのは確かだけど、このことをしっかり学んで改善できるようにしたいね」とコメント。
「このサーフェスで世界最高の選手と対戦したことは明らか。苦戦するのは当然だ。確かに彼のメンタル面はとても強い。特に大事な場面で、彼はどうプレーすべきかを正確に理解している。彼はチャンスを与えようとはしない。僕は簡単なショットをミスしてしまったし、タイブレークではリードしていたのにダブルフォルトを犯した。ラリーでも何度かミスをしてしまったしね」
また、シナーはジョコビッチが妨害の判定を受けたことに「主審の判断だろう。彼はすでにボールを打っていて、その後、かなり長い間、声量を上げて叫んでいた。僕はボールに集中していたよ。でも、選手というのは、あるショットでポイントを取れると確信したときにこうする」とコメント。
なお、ジョコビッチが四大大会の決勝に進出するのはこれが35回目で、これは女子テニスで元世界ランク1位の
C・エバート(アメリカ)の34回を抜き男女を通じて歴代単独トップの記録となった。
勝利したジョコビッチは決勝で第1シードの
C・アルカラス(スペイン)と対戦する。アルカラスは準決勝で第3シードの
D・メドベージェフを6-3, 6-3, 6-3のストレートで下しての勝ち上がり。
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