テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は30日に男子シングルス1回戦が行われ、予選勝者で世界ランク172位のT・セイボス ワイルド(ブラジル)が第2シードの
D・メドベージェフを7-6 (7-5), 6-7 (6-8), 2-6, 6-3, 6-4のフルセットで破る金星を挙げ、四大大会初勝利を飾った。
>>【動画】172位セイボス ワイルド、大金星の瞬間<<23歳のセイボス ワイルドは、2020年にチリ・ドーブ・メンケア・オープン(チリ/サンティアゴ、クレー、ATP250)で19歳でツアー初優勝を飾ったものの、その後はツアー大会で目立った活躍ができず、現在はチャレンジャー大会を中心にツアーを回っている。全仏オープンでは今回が予選4度目の挑戦で、初めて本戦出場を果たした。
一方世界ランク2位のメドベージェフは以前からクレーコートが苦手であると公言しており、実際に全仏オープンでは初出場した2017年から4年連続で初戦敗退となっていた。しかし、その後は徐々にクレーコートを克服し、2021年にはベスト8、昨年はベスト16に駒を進めた。また今月行われたBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)でクレーコート初のタイトルを獲得していた。
今大会の1回戦、第1セットをタイブレークの末獲得したセイボス ワイルドだったが、第2セットは逆にタイブレークで奪い返され1セットオールとなる。
第3セット、セイボス ワイルドはアンフォースドエラーを6本に抑えたメドベージェフに3度のブレークを許し、セットカウント1-2と追い込まれる。
しかし第4セット、ファーストサービスの確率が54パーセントに留まるなど、サービスに苦しんだメドベージェフからセイボス ワイルドは2度ブレークに成功し2セットオールに追いつく。
勝負のファイナルセット、両者2度ずつブレークを奪い合い迎えた第7ゲームでセイボス ワイルドはこのセット3度目のブレークを果たす。その後、セイボス ワイルドは最後まで攻撃的なプレーを続け、4時間15分の激闘の末、メドベージェフから大金星を挙げ、グランドスラム初勝利を飾った。
試合後のオンコートインタビューでセイボス ワイルドは「ジュニア時代から今までずっとダニール(メドベージェフ)のプレーを見てきた。このようなコートで、彼のような選手と対戦することをずっと夢見ていた。最高の夢舞台で彼に勝つことができたのだから、夢が叶ったね」と感無量の表情で語った。
セイボス ワイルドは、1998年に当時世界ランク213位の
M・サバレタ(アルゼンチン)が同2位の
P・コルダ(チェコ)を1回戦で破って以来、全仏オープンにおいて最も低いランクで世界ランク2位の選手を破ったプレーヤーとなった。
勝利したセイボス ワイルドは2回戦で世界ランク88位の
Q・アリス(フランス)と同423位の
G・ペラ(アルゼンチン)の勝者と対戦する。
同日の1回戦では第4シードの
C・ルード(ノルウェー)、第22シードの
A・ズベレフ(ドイツ)、第27シードの
西岡良仁らが2回戦に駒を進めている。
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