テニスの全仏オープン・ジュニア2017の本戦出場権をかけた「全仏オープン・ジュニア2017ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES パリ決勝大会」(フランス/パリ、レッドクレー)は26日、男子シングルス予選グループBの白石光(東京都/有明ジュニアテニスアカデミー所属/17歳)が2勝0敗で決勝進出を果たした。
「ローランギャロスの舞台で戦いたいということだけを思っていたので、素直に嬉しいです」
初戦、白石はマイケル・ヘラー(アメリカ)の途中棄権により、5-7, 6-2, 2-1の時点で試合終了。粘りのテニスで勝利を手にしたが試合後に「あまり喜べないです」と口にし、次戦へ備えた。
迎えた2戦目、ジョアォ・フェレイラ(ブラジル)の強烈なサービスとストロークに押された白石は第1セットを落とす。
第2セットは第3ゲームが鍵となった。このゲームで嫌な流れからサービスキープに成功した白石。それからは絶妙なタッチのドロップショットや俊敏なフットワークでフェレイラに対抗し、徐々に主導権を掴み始める。
その後、あと1ゲーム落とすと敗北となる第10ゲームをサービスキープ。第11ゲームでは最後バックハンドのパッシングショットを決めてブレークに成功したが、続く第12ゲームでブレークバックを許し、タイブレークへ突入。
リードされる状況でも果敢に攻め続けた白石はネットプレーなどを決めるとガッツポーズをつくり自身を鼓舞し、このタイブレークを制す。
これで流れが白石に傾くと思われたが、ファイナルセットはゲームカウント3-4と1ブレークを許す展開に。
「タイブレークを取った時は、正直相手(の心)が折れるかと思っていたのですが、(フェレイラは)諦めないで打ってきた。(ファイナルセットの)最初は自分の方が油断して、先にブレークされた」
だが、苦しい表情を見せるフェレイラの隙をついた白石は、ドロップショットでネットへおびき出してからロブを決めて再び流れを掴み、第8ゲームから3ゲーム連取の猛攻。最後は3本目のマッチポイントを決め、死闘に終止符を打った。スコアは2-6, 7-6 (7-5), 6-4。
試合後「(ファイナルセットの)3-4でブレークバック出来たのですが、あれ(第8ゲーム)を取れていなかったら負けていたと思います。紙一重の試合でした」と白石は振り返った。
27日の決勝戦は会場が変わり、赤土の本場であるローランギャロスで行われる。
「結構(サーフェスの状況が)違うらしいので、ベストな状態で臨めるようにしたいです。ここまで来たら絶対に勝って、本戦の切符を手にしたいと思います」
今大会は今年3月に行われた日本予選大会を優勝した白石と永田杏里(愛知県/南山高等学校女子部所属/17歳)の2名が、世界5カ国(中国、インド、ブラジル、韓国、アメリカ)の予選大会優勝選手たちと全仏オープン・ジュニアの本戦出場権をかけて戦う。
26日にフランス・パリ市内の名門クラブで行われる予選グループリーグを勝ち抜いた各グループ1位の選手が、27日の全仏オープンの会場で行われる決勝で本戦出場権を争う。
昨年、男子は
田島尚輝が惜しくも予選リーグ敗退。女子は
清水綾乃が
佐藤久真莉を決勝で破り、本戦への切符を手にした。
【開催概要】<日本語正式名称>
全仏オープン・ジュニア2017ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES パリ決勝大会
<英語正式名称>
RENDEZ-VOUS A ROLAND-GARROS IN PARTNERSHIP WITH LONGINES(ランデブー ア ローラン・ギャロス ジャパン イン パートナーシップ ウィズ ロンジン)
<日時>
2017年5月26日(金)、27日(土)※フランス現地時間
<試合形式>
・ベスト オブ スリータイブレークセット
・26日(金) 男女それぞれA・Bのグループリーグに分かれて試合を実施
・27日(土) 各グループ1位にて決勝戦を実施
※男女それぞれの優勝者には全仏オープン・ジュニア2017大会出場権を付与
<会場>
26日(金) フランス・パリ市内 名門クラブ
27日(土) 全仏オープン会場 ローラン・ギャロス内コート
<主催>
フランステニス連盟 (FFT)
<オフィシャルパートナー>
ロンジン
<出場選手>
各国予選大会を勝ち抜いた13歳から18歳までのプレーヤー 男女各6名
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