大会初日から雨スタートとなったテニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)。大会10日目の31日には男女シングルス4回戦と男子準々決勝が行われるが、第4シードの
R・ナダル(スペイン)や第5シードの
錦織圭らトップ選手がいない意外な展開となった。
>>全仏オープン 対戦表<<トップハーフ(対戦表の上半分)に位置していたナダルは、左手首負傷のため3回戦を前に棄権。第6シードの
JW・ツォンガ(フランス)は内転筋の肉離れにより3回戦で途中棄権。
ツアー大会の過密スケジュールの中、このタフな大会を戦っていた両者だったが、身体が先に悲鳴をあげ、大会から姿を消すこととなった。
ボトムハーフ(対戦表の下半分)に位置していた錦織は、4回戦で第9シードの
R・ガスケ(フランス)と対戦。第1セットの第6ゲームで2度目のブレークに成功するも、このタイミングで雨天により試合が一時中断。そこから流れが180度変わった。
試合の間に約1時間待たされた錦織とガスケは、モチベーションを維持しなければならなかった。
全仏オープンは、グランドスラムの中で唯一会場に屋根や照明が設置されたコートがなく、全て外での試合となるため天候に1番左右される。ましてやサーフェスが土のため、水を含んだコートの硬さは変わり、ボールの重さも増す。
だが、生涯グランドスラムを狙う第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)や、大会初優勝を狙う第2シードの
A・マレー(英国)、大会2連覇を目論む第3シードの
S・ワウリンカ(スイス)らは、その環境下で着実に勝ち進んでいる。
また、女子世界ランク1位の
S・ウィリアムズ(アメリカ)は、ここまで全てストレートで下しての勝ち上がり。3回戦には地元選手の
K・ムラデノヴィック(フランス)と対戦し、第2セットでタイブレークまでもつれ込むも、完全アウェーの中勝利を手にした。
環境も含めて、試合で勝ちきる強さを持つ選手こそがグランドスラムの頂点に立つ。
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