テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は28日、女子シングルス3回戦が行われ、第18シードの
E・スイトリナ(ウクライナ)が2008年の全仏チャンピオンで第14シードの
A・イバノビッチ(セルビア)を6-4, 6-4のストレートで下し、去年に続いて4回戦進出を決めた。
>>全仏オープン 女子対戦表<<8度目の対戦でこれがイバノビッチからの初勝利だったスイトリナは「アナ(イバノビッチ)からの初勝利。自分にとってとても大きなこと。」と語り、昨年はグランドスラム初のベスト8入りを果たしたが、その準々決勝でもイバノビッチに敗退していた。
21歳のスイトリナは、今大会までクレーコートでは1度しか勝利を飾れていなかった。しかしこの日は、これまでの対戦より良い精神状態で試合に臨めたと語っていた。
「今日は本当に自信を持って試合に臨めた。良く分からないが、ただ全てが当たっていた。正しいことが出来た。ミスをしても前向きな気持ちでいようと心がけて自分のテニスを貫いていた。」とスイトリナは試合を振り返っていた。
4年前からWTAツアーを回り始めたスイトリナは、全仏オープンで3度の優勝を持つ元世界ランク1位の
J・エナン(ベルギー)をコーチとして自身のチームへ招き、更に上のレベルに到達出来るように努めていた。
怪我のために今季は苦しめられていたが、エナンの経験は自身の精神面で大きな助けになっていると感じていた。
スイトリナは昨年に続く準々決勝進出をかけて、4回戦で世界ランク1位の
S・ウィリアムズ(アメリカ)と対戦する。セリーナはこの日、第26シードの
K・ムラデノヴィック(フランス)を6-4, 7-6 (12-10)で下しての勝ち上がり。
セリーナとの対戦には、エナンの知識が大きな利点になるかも知れないと感じているスイトリナ。なぜならエナンは2003年と2007年に今大会でセリーナを下していた。
これまでの3度の対戦で全てセリーナに敗れているスイトリナは「とても大きなチャレンジになるはず。精神的に強く前向きでいられると思うし、ジュニアのような精神力やテニスではないから。」とセリーナとの対戦に意欲を燃やしていた。
またこの日、29本ものイージーミスを犯して敗退となったイバノビッチは「武器であるフォアハンドが全く上手くいかなかった。とても多くのミスを犯してしまった。何とか試合に入り込んでも、その度にミスが出て流れを止められてしまった。それが試合を通してずっと起こっていたような気分だった。」と敗因を分析していた。
(STATS - AP)
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