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「ナダル伝説」終焉か

テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)は3日、男子シングルス準々決勝が行われ、赤土での戦いを知り尽くす第6シードR・ナダル(スペイン)は、第1シードで世界ランク1位N・ジョコビッチ(セルビア)に、大会10度目の優勝と6連覇を阻まれた。5-7, 3-6, 1-6のストレート負け。今回で全仏2度目の敗戦を喫し、「ナダル伝説」終焉と思われる試合内容だった。

試合後、ナダルは落ち込んだ様子で「チャンスはあったが、ノヴァーク(ジョコビッチ)がずっと主導権を握っていた。彼の方が僕より良かった、それだけだ。」と、コメント。

「自分より上だったから、当然の結果だ。ただ、ノヴァークを祝福するだけだよ。」

世界ランク1位のジョコビッチとは言え、これまで赤土では絶対王者だったナダルが完敗。最後はナダルのダブルフォルトで、ビッグマッチに幕が下りた。

試合を通してジョコビッチに45本ものウィナーを決められ、第3セットでは手も足も出ない状況だった。

接戦だったのは第1セット、ナダルは何度もブレークチャンスをジョコビッチに与えたが、絶妙なタッチのドロップショットや200キロを超えるサービスでしのいだ。第12ゲームではスマッシュのミスが影響し、第1セットを落とすも、ナダルの挽回に期待が寄せられた。

しかし、第2セットも落としてしまったナダルは一気に失速し、反撃の糸口を見つけることが出来ず、会場からは「RAFA!RAFA!(ラファ!ラファ!)」と、ナダルへ声援が送られるも、ジョコビッチの勢いを止められなかった。

両者は今回が通算44度目の対戦で、ナダルはジョコビッチとの対戦成績を23勝21敗とした。

2009年の全仏オープン、世界中が驚いたことは記憶に新しい。2005年から全仏4連覇していた赤土の王者ナダルが4回戦敗退。ナダルを破ったのは、破壊力抜群のストロークを放つR・ソダーリン(スウェーデン)

以降、復活を果たしたナダルは2010年から再び力を取り戻し、全仏5連覇を達成、今年は前人未到10度目の優勝と6連覇を狙っていたが、その夢は叶わなかった。

今季のナダルは不振で、以前は少なくともマスターズ1大会は必ず優勝して全仏オープンに出場していたが、今年は前哨戦マスターズ3大会で無冠。世界ランキングでは10年ぶりのトップ5から転落。

全仏での完全復活を誰もが願ったが、今回ナダルとジョコビッチが勝ち上がると、準々決勝で対戦する組合せ。まさに死のブロック。ナダルはジョコビッチの壁を超えなければいけない状況だったが、歯が立たなかった。

これからは芝のシーズンに入り、選手はウィンブルドン優勝を狙う。ナダルは過去2度優勝しているウィンブルドンで、復活するのだろうか。

(コメントはWOWOWから抜粋)

【ノヴァーク・ジョコビッチ vs ラファエル・ナダル 全仏オープン対戦成績】

<2015年>
・準々決勝 N・ジョコビッチ 7-5, 6-3, 6-1 R・ナダル

<2014年>
・決勝 R・ナダル 3-6, 7-5, 6-2, 6-4 N・ジョコビッチ

<2013年>
・準決勝 R・ナダル 6-4, 3-6, 6-1, 6-7 (3-7), 9-7 N・ジョコビッチ

<2012年>
・決勝 R・ナダル 6-4, 6-3, 2-6, 7-5 N・ジョコビッチ

<2008年>
・準決勝 R・ナダル 6-4, 6-2, 7-6 (7-3) N・ジョコビッチ

<2007年>
・準決勝 R・ナダル 7-5, 6-4, 6-2 N・ジョコビッチ

<2006年>
・準々決勝 R・ナダル 6-4, 6-4, 途中棄権 N・ジョコビッチ

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