11月3日から11月10日に開催された第88回ニッケ全日本テニス選手権(東京/有明テニスの森)で女子シングルス初優勝、女子ダブルス準優勝に輝いた
穂積絵莉(日本)(レック興発所属)が、次週開催されるダンロップ・ワールドチャレンジ(愛知県豊田市/スカイホール豊田)に向けた練習の合間に、tennis365.netの独占インタビューに応じた。
【穂積プロ独占インタビュー】
-Q.全日本にはどのような目標をもって臨みましたか?
優勝です。
前週の韓国の大会で、(自分が)シードにも関わらず予選から勝ち上がった選手に1回戦で負けてしまったんですが、帰国してコーチと練習したら少しずつ自分のプレーが戻ってきて不安が無い状態で挑む事が出来ました。(かなりギリギリでしたが・・笑)
-Q.全日本選手権を優勝した今の気持ちは?
まだ実感が無いです。嬉しいというより驚きの方が大きかったです。
自分の決勝のプレーを映像で見ましたが、優勝した気がしないです。
-Q.ご自身のプレーを見てどう思いましたか?
まあまあ自分が思っていた通りでした。セカンドは消極的で良くなかったなあ、と。
-Q.コーチと作戦を練って決勝に臨んだそうですが?
あまり(作戦通りに)出来ていなかったと思います。
想像していた以上に相手(
今西美晴(日本))のプレーが良くて。
多分、(相手は)私のしようとしている事を分かっていて、だからそこを攻めても動じない
し、ミスしないし、得点につながらなかったですね。
-Q. 試合中はどのような気持ちでしたか?
あまり何も考えてないですね。試合後のスピーチの事を考えたり。
ファイナルセットで2-0から2-3にリードされた時は焦りはなかったですが、
ただ最初のマッチポイントで決めれなかった時に初めて焦りを感じました。
-Q. 勝利につながるキーになったポイントは?
最後まで流れが行ったり来たりで、このポイントがキーだったというのは無かったです。
セカンドでは今西さんの流れになりましたし・・
ただその2-5の時に自分のテニスは打つテニスだよね?と気付き、しっかり打つ事だけに集中したら2ゲーム取れてやっぱりこれでいいんだ!と確信した事でしょうか?
4-6でセカンドを落としてもファイナルでのやるべき事がハッキリしていたので最後まで貫いた事が勝利に繋がったと思います。
-Q. 今までトップ選手とプレーしたことは?
東レのプラクティス(練習)で、ダブルスランキング6位の
K・シュレボトニック(スロベニア)と打つ機会がありました。現役時代にペアを組んでいた
杉山愛(日本)さんから「相手を探しているから、絵莉やってくれば?」と言われて。球についていくのがやっとで。
もう1回プレーする機会があって、その時はダブルスを組んだんですが、相手は
S・ミルザ(インド)と
C・ブラック(ジンバブエ)で、普通に試合をしました。びっくりしたけど、楽しかった。
-Q. 今後の目標は?
オーストラリアの予選で勝ち上がる事です。
グランドスラムで勝ち上がることと、それからフェドカップや7年後の東京オリンピックに出ることです。
-Q. 一番好きなグランドスラムは?
全豪オープンか全米オープンです。会場全体がお祭りのような雰囲気が好きです。
芝やアンツーカーよりハードコートが得意なこともあるし、全豪オープンではジュニアでダブルス準優勝もしているので。
続いて、現在穂積プロのコーチを務める梅田コーチにお聞きします。
-Q. コーチから見た穂積プロの強みは?
練習をすごくするし、エネルギーがあるのが持ち味だと思います。
そして試合好き。試合にも向いているし体格も良い。伸び代があり、ストロークがパワフル。
でも、それだけでは今後勝ち上がっていけないと思うので、どうやって上のレベルで戦っていくか、一緒にやっていく中で僕にも見えてくると思います。
-Q. 全日本での1週間を通じて変化や成長したと感じる点は?
準々決勝は一番良い試合、完璧な内容でした。
こういう試合が出来るようになったこともだし、決勝では苦戦を強いられながらも負けたくない気持ちが強かったことで良い結果になったと思います。今までは、惜しくも結果が出ない事があったのでよく頑張ったと思います。
次の大会(ダンロップ・ワールドチャレンジ)が全豪オープン予選に出るために、とても重要なので万全な状態で臨みたいと思います。
穂積プロ(左)と梅田邦明コーチ(右)
ダンロップ・ワールドチャレンジには、
クルム伊達公子(日本)、
奈良くるみ(日本)、
土居美咲(日本)の日本上位陣のほか、
Z・ディアス(カザフスタン)、
T・タナスガーン(タイ)ら出場を予定しており、
11月11日現在、世界ランク217位の穂積が来年の全豪オープン予選へ出場するためには、2回戦突破が必須となる。
(取材協力:
レックインドアテニススクール上石神井》)
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