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テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は24日から開幕し、男子シングルス1回戦が行われ、2週間前まで行われていた全仏オープンで自身12回目のグランドスラム優勝を飾った第5シードのR・ナダル(スペイン)がS・ダルシス(ベルギー)に6-7 (4-7), 6-7 (8-10), 4-6のストレートで敗れる波乱に見舞われた。
「良いプレーをすれば勝つチャンスがある。そうではない時に対戦相手が良いプレーをすれば負けるもの。ただダルシスを祝福したいよ。彼は素晴らしい試合をしたからね。だから、これは悲劇というわけではない。それがスポーツさ。」とナダルは、良いプレーをした選手が勝者になると言うごく普通の事が起きただけと自身の敗戦を語った。
「2週間前にローランギャロスで最高の大会を最高の形で優勝を飾った。そして2週間後、ここで初戦敗退を喫してしまった。テニスというスポーツの良いところでも悪いところでもある。1回戦で負けるのは、とても辛いね。」と、この2週間で自分の身に起きた事の大きさを実感していた。
2008年と2010年のウィンブルドンで優勝を飾ったナダルは、昨年2回戦でL・ロソル(チェコ共和国)に敗退するという波乱に見舞われていた。以降、膝の怪我から約7ヶ月のツアー離脱を余儀なくされて、今年の2月に復帰を果たしていた。
その後のナダルは快進撃を続けた。出場した9大会全てで決勝進出。前述の全仏オープン含め7大会で優勝を飾るなど、得意のクレーを中心としてツアーを回りながらも、43勝2敗と他を圧倒する勝率、今大会にも昨年の敗戦の思いを塗り替えようとして臨んでいた。しかし、現実は更に厳しいものになってしまった。
「今大会には、出来る限り良い状態で臨もうとしていたんだ。なぜなら、今年はより厳しい状態かもしれないってわかっていたんだ。そして、本当にそうだった。これまでのシーズンは最高だった。復帰した時に期待したものより数段良いものになったんだ。だから、全ての事に満足している。それに疑いはないよ。ただ、今日の試合には情熱を感じられなかっただけさ。」と、コメントした。
この大番狂わせを演出したダルシスは、現在世界ランク135位の29歳。2008年5月に自己最高位の44位を記録していた。グランドスラムでは2011年の全仏オープンで予選を勝ち上がり3回戦進出。それがこれまでのグランドスラムでの最高成績で、それ以外はいずれも初戦か2回戦敗退と、目立った活躍もない、ほぼ無名の選手だった。
《ウィンブルドン 男女対戦表》
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