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テニスのグランドスラムである全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)は大会8日目の21日に女子シングルス4回戦が行われ、ノーシードから勝ち上がったS・クズネツォワ(ロシア)が第10シードのC・ウォズニアキ(デンマーク)を6-2, 2-6, 7-5で下し、ベスト8入りを決めた。
【ウォズニアキ vs. クズネツォワ】
2004年の全米オープン、そして2009年の全仏オープンで優勝しているクズネツォワは、今年は新たな気持ちで臨んでいると述べ、2年ぶりに四大大会の準々決勝に進めてうれしい、と語る。「シドニーの大会でいくつか試合をこなせたのが好調の原因だと思う。一所懸命練習をしているけれど、フィットネス、コンディショニングといった点では満足がいくほどの時間はとれていない。だからベスト8に残れて驚きね。」
「オーストラリアに来る前に全豪でベスト8入りできるかどうか聞かれていたら、一笑に付していたわね。」
クズネツォワは膝の故障に苦しみ、ランキングも11年ぶりにトップ50から転落してしまっていた。しかし引退を考えたことはない、と話す。「膝の痛みに苦しんでいたときは、一日中、松葉杖で歩かなければならなかった。タイにもバリにも行ったけれど、一日中ビーチで松葉杖をついていた。手にマメができてしまったわ。でも自宅に戻る時間があったから気持ちを新たにできた。その結果、まだまだテニスを続けたいことが分かったの。テニスが嫌いになったことはないけれど、勝ちたいという気持ちをもってコートに戻ってきたかった。」
一方、敗れたウォズニアキは「今日は勝ちたかったけれどだめだった。でも今シーズンはまだまだ始まったばかり。向上させるべき点もいくつかあるし、まだまだうまくなれる。」と敗戦にも前向きだった。
ウォズニアキはファイナルセットの3-2リードの場面で微妙な判定があり、それにも苦しんだ。
第6ゲームはクズネツォワのサービスで、デュースの場面でクズネツォワがワイドにサービスを放つ。フォルトのコールが聞こえたウォズニアキはボールを止め、そのボールはネットにかかった。
クズネツォワはその判定をチャレンジ、結果はインで、主審はクズネツォワにポイントを与える。ウォズニアキは抗議をしたものの判定は覆らなかった。結局、このゲームはクズネツォワがキープに成功、3-3のタイに戻った。
しかしウォズニアキは敗戦はそのせいではないと考えている。「正しい判定ではなかったとは思うわ。ラケットがボールに触っていたから。フォルトの声はしっかり聞こえた。ボールがフレームに当たってネットを越える見込みがなかったらしょうがないけれど、あの場面では私のラケットに、ガットに当たっていた。」
「彼女(クズネツォワ)はあのポイントを獲得すべきではなかった。」
「でも私は次のポイントをとってデュースに戻し、そして結局はゲームを奪えなかった。つまり、それほど大切なポイントではなかったということ。精神面で何の影響もなかった。その後も淡々とプレーを続けたわ。」
【伊達/パーラ=サントンハ vs. プシェンコ/ゼン】
日本勢で残っていたクルム伊達公子(日本)はA・パーラ=サントンハ(スペイン)と組み、V・レプシェンコ(アメリカ)/S・ゼン(中国)組に挑んだが、6-3, 3-6, 6-7(5-7)で惜敗し、3回戦突破、1992年以来となる21年ぶりのベスト8進出はならなかった。
クルム伊達/パーラ=サントンハ組は今大会2回戦で、昨年のロンドン五輪で銀メダルを獲得した第2シードのA・フラヴァコバ(チェコ共和国)/L・フラデカ(チェコ共和国)組から大金星を挙げていた。
敗戦についてクルム伊達は自身のブログで次のように述べている。
「わずかの差で勝てませんでした。ファイナルタイブレイクで負け。あとの数本は近いようで遠かったのかな!?もちろん残念だけど、同時にやりきった感も大きい。とくにダブルスの場合ここまでやりきった中で勝てなかったらしょうがない。」
「なんとか勝ちたかった気持ちはすごく強かったけどこれは運が味方してくれなかったというしかない。それでもあのときに....と考えないわけじゃない。でもArantxaとのダブルスは楽しかったのが何より!」
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