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ジョコビッチが大逆転で全米決勝のリベンジ◇上海マスターズ

男子テニスツアーのマスターズ・シリーズの上海マスターズ(中国/上海、賞金総額353万1600ドル、ハード)は日曜日に決勝戦を行い、第2シードのN・ジョコビッチ(セルビア)が3連覇を目指した第3シードのA・マレー(英国)を5-7, 7-6 (13-11), 6-3の大逆転で下し、見事、優勝を飾った。ジョコビッチは優勝賞金66万9450ドルを獲得した。

先月の全米オープン決勝の再現となった今大会の決勝戦では、試合序盤に3度のブレーク合戦があり、第1セットはゲームカウント4-4のタイに。

その後、ゲームカウント5-5からマレーがジョコビッチのサービスゲームをブレークし、自分に対する不満が爆発したジョコビッチはラケットをコートに4度叩きつけ、それをベンチに投げつけた。

この出来事についてジョコビッチは「我々はプロのテニス選手であり、ライバルだけれも、結局は人間だから感情が露わになることを恥じることはないんじゃないかな。感情を表すことを悪いことだとは思わない。ポジティブなものもネガティブなものもね。試合中、ずっと無表情でなんかいられない。」と述べている。

結局、第12ゲームをサービスキープしたマレーが第1セットをゲームカウント7-5で先取する。

第2セットでゲームカウント5-4とリードしたマレーは、サービング・フォー・ザ・マッチを迎える。

マレーはこのゲーム、30-0から絶妙なロブを打つが、股下ショットとドロップショットを放ったジョコビッチがこのポイントを奪う。

その後、マレーは優勝となるチャンピオンシップポイント1本を手にするが、ジョコビッチに得意のフォアハンドで挽回され、そのままブレークを許してしまい、ゲームカウント5-5となる。ブレークポイントではマレーがフォアハンドをミスした。

結局、第2セットはタイブレークに入り、マレーが再びマッチポイントを4本握る。

しかし驚異的な粘りをみせるジョコビッチは、4本全てを跳ね返すと、13-11の20分で第2セットを奪い、試合はファイナルセットへ。セットポイントではジョコビッチのフォアハンドがウィナーとなった。

ファイナルセットでは勢いに乗るジョコビッチが、やや気落ちしたマレーのサービスゲームである第7ゲームをブレークし、ゲームカウント4-3とする。最後、第9ゲームもブレークに成功したジョコビッチは、そのままうれしい今季5勝目をマークした。これでジョコビッチのマレーとの対戦成績は9勝7敗となった。

試合後、ジョコビッチは「優勝したけれども、観客の皆さんが目にしていたように非常に僅差の試合内容だった。3セットともにとても緊迫した決勝戦だった。彼(マレー)はほぼ優勝しかけていただけに、自分が勝っていたとは言えないね。」と振り返っていた。

マレーは今大会で2連覇を飾っており、大会13試合目にして初黒星となった。

全米オープン決勝ではジョコビッチを5セットのフルセットで下し、四大大会初勝利をあげていたマレー。今回の決勝戦のファイナルセットではジョコビッチに握られた2本のマッチポイントを跳ね返したが、3本目のマッチポイントでバックハンドが長くなり、ジョコビッチに勝利を譲り渡した。

そのマレーは「負けてがっくりしている。でもより大きな大会でより厳しい試合で負けているから、立ち直れると思うけどね。試合を自分から投げ出したという訳ではない。変なミスとかはなかったと思う。」と話していた。

両者は年初の全豪オープンの準決勝でも対戦しており、そのときはジョコビッチが5セットで勝利をあげていた。ジョコビッチは今シーズンの2人の戦いを振り返り、次のように語っている。

「我々は大きな大会で大きな試合をし、素晴らしい1年を過ごした。彼(マレー)は今年、一段と成長している。それは結果をみれば明らかだね。テニスはさらに攻撃的になって、どのサーフェスでもどの選手にとっても脅威となっているよ。」

同日にはダブルス決勝も行われ、第4シードのL・パエス(インド)/R・シュティエパネック(チェコ共和国)組が第7シードのM・ブパティ(インド)/R・ボパンナ(インド)組を6-7(7-9), 6-3, [10-5]で退け、トロフィーを手にしている。

(翻訳/森田系太郎)

(2012年10月15日10時55分)

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