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テニスのグランドスラム、全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は大会11日目の6日、男子シングルス準々決勝残り2試合が行われ、第4シードのD・フェレール(スペイン)が第8シードのJ・ティプサレビッチ(セルビア)を6-3, 6-7 (5-7), 2-6, 6-3, 7-6 (7-4)の死闘を制し、2007年以来となるベスト4進出を決めた。
今季はテニス人生で最高のシーズンを送っている者同士の対戦に相応しく、4時間31分のマラソンマッチとなったこの試合は、最後の最後までどちらに軍配が上がるか分からない手に汗握る接戦だった。
第1セットは出だしで若干ミスの目立ったフェレールに対し、ティプサレビッチはリードするも、その後世界ランク5位の力を発揮したフェレールが5ゲームを連取する。結果、第1セットは36分でフェレールが先取する。
しかし、第2セットは両者サービスキープを続けタイブレークに。そのタイブレークをものにしたティプサレビッチがセットカウント1-1へと戻した。その後、勢いに乗るティプサレビッチは第3セットで、フェレールに1度もブレークポイントを与えず、2度のブレークに成功すると、セットカウント2-1と勝利へ一歩前進した。
常に諦めないプレーを続けるフェレールは、第4セットのゲームカウント4-3、ティプサレビッチのサービスゲームをブレーク、ゲームカウント5-3とリードする。続く自身のサービング・フォー・ザ・セットのサービスゲームをしっかりキープしたフェレールは、2セットオールと試合を振り出しに戻した。
勝敗を決める第5セット、先にブレークに成功したのはティプサレビッチだった。第2ゲームでブレークを奪い、その後ゲームカウント4-1とリードを広げた。
その後、ゲームカウント4-2の第7ゲーム、ティプサレビッチのサービスゲームをブレークバックしたフェレールは、続く自身のサービスゲームをキープし、ゲームカウント4-4へと追い付いた。
第9ゲームでティプサレビッチは右足の付け根あたりを押さえて痛みに顔をゆがめた。その直後、15-40とブレークポイントをフェ―ルに握られた場面で、すかさずトレーナーを要求したティプサレビッチは、右の太腿にテーピングを施すとコートへ戻り、その後4ポイントを連取、サービスキープに成功した。
以降、フェレールも自身のサービスゲームをキープすると、勝敗の行方はタイブレークへと持ち越された。
そのタイブレーク4-3とフェレールがリードしたところで、ミニブレークを奪ったフェレールがこのリードを守り切る。最後はティプサレビッチのバックハンドがネットに掛かりゲームセット。
大接戦を制したフェレールは「この試合は本当に感情的だった。テニス人生の中で最も感情的な試合の一つになった。対戦相手のティプサレビッチは勝ってもおかしくないプレーをしていた。けど大切な場面で自分に運もあった。彼には敬意を払うよ。本当に良いテニスをしていたし、昨年から今年も最高のシーズンを送っているからね。」と、試合への想いとティプサレビッチへの尊敬の念を表していた。
一方のティプサレビッチは「今日の試合は質の高い集中したものだった。試合を通してアップダウンが少なかった。第1セットの途中で4ゲーム連続して彼に奪われたところ以外はね。それ以外はお互い最高のテニスをしていたと思う。4回戦が終わって対戦が決まった時に彼との対戦について、お互いベースライン・プレーヤーで、互いに最後まで諦めないファイターだとコメントしていただけあって、こんな試合になる事は予測出来た事さ。」と、タフな相手との接戦に納得していた。
30歳にして最高のテニスを続けているフェレール。スペイン人選手と言うとクレーコートが得意な印象を受けるが、175cmと小柄な体ながらフェレールは今季すでに5大会で優勝を飾り、ハード、クレー、芝と3つの異なるサーフェース全てで優勝。どのサーフェースでも活躍出来るフィジカルも備え持っている。
自身初となるグランドスラム決勝進出をかけてフェレールは、第2シードのN・ジョコビッチ(セルビア)と準決勝で対戦する。ジョコビッチはこの日、第7シードのJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)を6-2, 7-6 (7-3), 6-4のストレートで下しての勝ち上がり。
この日行われた試合結果は以下の通り。
N・ジョコビッチ (2) ○-× J・M・デル=ポトロ (7), 6-2, 7-6 (7-3), 6-4
D・フェレール (4) ○-× J・ティプサレビッチ (8), 6-3, 6-7 (5-7), 2-6, 6-3, 7-6 (7-4)
(翻訳/弓削忠則)
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