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先週の日曜日に行われたAEGON選手権(イギリス/ロンドン、賞金総額62万5300ユーロ、芝)の決勝で、失格となったD・ナルバンディアン(アルゼンチン)に対し、最高で1万2000ドル以上の罰金が科せられた上に、傷害事件として現地の警察が捜査に乗り出していることが分かった。
事の発端は、M・チリッチ(クロアチア)との決勝に臨んでいたナルバンディアンが第2セット途中でチリッチにサービスブレークを許し、フラストレーションのはけ口として線審の椅子を囲む広告看板を蹴ったところ、看板が壊れ、その破片が線審の左すねを傷つけ、流血騒ぎとなり、非スポーツマンシップ行為によりナルバンディアンが失格となったもの。
ATPによると、ナルバンディアンには罰金のほか、準優勝の賞金5万7350ドルとランキングポイントの没収という処置がとられている。
その一方でロンドン警察は、ナルバンディアンに対して告訴があったとして捜査をしていると発表している。具体的に誰からの訴えてあるかは明らかにされてはいないが、会場やテレビで観戦していた観客やラインジャッジ本人かと推測されている。
スコットランドヤードの愛称でも知られるロンドン警視庁は「AEGON選手権での事件については周知の通り。この件に関して訴えが届いており、我々は捜査を行っています。容疑は暴行です。」と、声明を発表している。
2010年のワシントン以来となるタイトル獲得が懸かっていた30歳のナルバンディアンは、タイブレークの末に第1セットを先取していたものの、自らのサーブとなった第2セット第7ゲーム、ブレークピンチでランニングフォアハンドをミスしてしまうとフラストレーションが爆発、そのままの勢いで線審の椅子を囲ってた小さな看板を右足でキックしてしまう。
そのナルバンディアンのキックにより看板は大破、その破片の一つが座っていた線審、アンドリュー・マクドゥガルさんの左足に直撃、それが数センチの切り傷となり左すねから流血する騒ぎとなった。
トーナメント・ディレクターのクリス・カーモード氏によると、マクドゥガルさんはその場で応急処置を受けたが、それ以上の治療は必要ないと医師から診断されたとのこと。
ATPが定めるルールでは、いかなる暴力行為があった場合、その対象となる選手は自動的に失格となる。そのため、ナルバンディアンにはその場で失格が言い渡されており、決勝の終わり方としては前代未聞の事態となっていた。
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