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男子テニスツアーのマスターズ大会であるBNLイタリア国際男子(イタリア/ローマ、賞金総額295万475ユーロ、クレー)は21日、前日の雨で順延となっていたシングルス決勝が行われ、第2シードのR・ナダル(スペイン)が第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)に7-5, 6-3のストレートで勝利、今大会通算6度目の優勝を果たした。
昨年の今大会を含む、7大会の決勝でジョコビッチに対し7連敗を喫していたナダルであったが、モンテカルロ・マスターズからは2連勝とした。さらにナダルは、R・フェデラー(スイス)に奪われた世界ランク2位の座を、わずか1週間で取り戻した。
「そこまで良いプレーだったとは思いません。もっとできます。」とナダル。「彼のリターンは厳しいので、100%の力でサーブを決めなければトラブルになります。よりアグレッシブにプレーしようとしましたし、昨年よりも良いボールを打てました。」
モンテカルロでは決勝の数日前に祖父を亡くし、心身ともに疲労していたジョコビッチは、この日の試合で41本もの凡ミスを犯していた。さらに第2セット第9ゲームのマッチポイントでは、この日4本目となるダブルフォルトを犯し、ナダルにタイトルを献上していた。
この日の勝利で史上最多となる21度目のマスターズ大会制覇となったナダルは、準々決勝でT・ベルディフ(チェコ共和国)、準決勝ではD・フェレール(スペイン)と決勝のジョコビッチも併せて3人のトップ10選手と対戦しつつも、1セットも落とすことなくタイトルを獲得している。
昨年の決勝ではナダルにストレート勝ちを収めていたジョコビッチは「彼に7度も勝っているとはいえ、彼はいつも優勝候補です。彼はこのサーフェスで世界最高の選手ですし、2度の勝利は僕に自信を与えてくれました。今日の試合はストレートでしたが、接戦だったと思います。」とコメントしている。
1930年から開催されている今大会で史上初となる2年連続で同じ顔合わせとなった決勝、第1セット第5ゲームでナダルが先にブレークに成功したものの、ジョコビッチが直後の第6ゲームでブレークバックするなど接戦が続く。
試合の流れが変わったのは第1セット第10ゲーム、ベースラインから攻めるジョコビッチがライン際にショットを放つと判定はアウト。しかし、主審によってオーバーコールされてポイントはリプレイとなるが、今度はナダルがポイントを奪いサービスキープに成功する。
第1セット第11ゲーム、立て続けにミスを犯したジョコビッチに対し、ドロップショットを仕掛けたナダルがこの日2度目のブレークに成功すると、第12ゲームをしっかりキープしてセットを先取する。
昨年はジョコビッチに負け続けたナダルは、ジョコビッチに精神面でのアドバンテージがあったことを認めている。
「自分の敗戦は受け入れる必要があります。このスポーツではいつも負けることがありますが、負けるのは普通のことで、自分の番がくるまで我慢強く待ち続けなくてはなりません。僕は自分の敗戦を受け入れました。数ポイントの差で試合に負けることもあります。今日は勝てたことが違いです。大きなことではなく、小さなことが違いを生み出すのです。」とナダルは、精神面での違いを強調した。
全仏オープンでは6度の優勝を誇るナダルに対し、ジョコビッチは全仏だけはタイトルを獲得していない。ジョコビッチは昨年、全仏オープンを除く全てのグランドスラム決勝でナダルに勝利している。
全仏オープンで優勝すれば生涯グランドスラム達成となるジョコビッチは「その思いがないとは言えません。他のビッグイベントよりも集中してグランドスラムへの準備をします。2週間と長丁場ですし、ベストを尽くしたい最も重要な大会だからです。コートでは良い感触ですし、パリの前にほんの少しだけ修正する必要がありますが、最高の状態に持っていきます。」と意気込みを語っている。
第1セットを先取したナダルは、第2セットのオープニングゲームでブレークに成功すると、再三のブレークピンチを切り抜けてそのリードを守り、ジョコビッチに反撃を許さないプレーを展開、第9ゲームでマッチポイントを握ると、ジョコビッチのダブルフォルトで2時間20分で試合に終止符が打たれた。
優勝賞金46万260ユーロを獲得した25歳のナダルは、これでキャリア通算49勝目となり、クレーコートでは35勝目となった。
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