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女子テニスツアーのソニー・エリクソン・オープン女子(アメリカ/マイアミ、賞金総額482万8050ドル、ハード)は土曜日に決勝戦を行い、第5シードのA・ラドワンスカ(ポーランド)が第2シードのM・シャラポワ(ロシア)を7-5, 6-4のストレートで下し、見事、優勝を飾った。ラドワンスカは優勝賞金71万2000ドルを獲得した。
ラドワンスカは両セットでいずれも最後のゲームでシャラポワのサービスゲームのブレークに成功、今大会で初優勝を決めるとともに、キャリアの中で最も大きな大会でのタイトルを手にした。
現在、世界ランキングでキャリア最高の4位につけているラドワンスカは、これでWTAツアー9勝目を決めた。また昨年夏以降に限っては4勝しており、最近の好調ぶりを示している。ラドワンスカの今季の戦績は26勝4敗だが、4敗はいずれもV・アザレンカ(ベラルーシ)に敗れたもの。
決勝はカウンターパンチを得意とするラドワンスカと強打のシャラポワ、という構図になった。ラドワンスカはシャラポワの強打に対して驚異的な粘りをみせ、シャラポワのミスを誘う。28本のラリーが続いたこともあったが、たいていのポイントは短いものとなった。シャラポワは特にバックハンドで45本もの凡ミスを犯し、自滅気味だった。
試合後、シャラポワは「彼女(ラドワンスカ)は振り回されたときによいボールをたくさん返してきました。それらは非常に深く、うまく返すことができませんでした。彼女はあのようなショットを得意としています。また私は大切なポイントでいくつかミスをしてしまいました。ラインを狙いすぎたのかも知れません。もう少し内側を狙ってもよかったように思います。」と反省していた。
ラドワンスカのサービスのスピードはそれほど速くはないものの、コースを狙った正確なコントロールを活用し、3本あったブレークポイントもいずれも跳ね返した。
ラドワンスカは「非常に拮抗した試合でした。両セットのいくつかのポイントでいいプレーができたことが勝利につながったと思います。」と述べている。
ラドワンスカは勝利を父親でコーチでもあるロバート氏に捧げている。ロバート氏は、ラドワンスカが決勝戦に進んだにも関わらず当初の予定通り決勝前に自宅に戻っており、自宅で決勝戦を観戦していた。
これについてラドワンスカは「父は『いいプレーができているから、決勝で何をすべきか分かっているね。試合が終わったらメールしてくれ。』と言っていました。」と微笑みながら話した。
一方、敗れたシャラポワは四大大会で3度優勝しているものの今大会では優勝から見放されており、これまで2005、2006、2011年にも準優勝している。
また今年のシャラポワは全豪オープン、インディアンウェルズでも準優勝に終わっており(いずれもアザレンカに敗退)、今回の敗退で今季の決勝戦での戦績を0勝3敗とした。
試合後、シャラポワは「決勝はいつもタフです。決勝にたどり着くまでにすでに大変な思いをしていますから。決勝はもっともタフなラウンドなのです。」と話している。シャラポワは昨年8月以来、優勝がない。
女子決勝は今大会で最も暑い中で行われた。気温は30度にもおよび、会場の観客は体を冷やすためにパンフレットなどをうちわ代わりとして使うほどだった。
シャラポワはコートチェンジに際に首に冷たいタオルを巻いて体を冷やしていたが、それでも暑さはシャラポワにプレッシャーを与えていたようだ。
第1セットの5-6の場面でシャラポワは4本の凡ミスを犯し、同セットを奪われてしまった。そのうち1本は浅いチャンスボールをフォアハンドでドライブボレーしたもののボールはネットへかかってしまい、シャラポワに精神的ダメージを与えた。
第2セットも第1セット同様に僅差の試合となったが、ラドワンスカはマッチポイントで唯一のブレークポイントを手にし、それをしっかり奪うと、そのまま試合に終止符を打った。
今大会のラドワンスカは1セットも落とさずに決勝に駒を進めており、途中では元世界女王のV・ウィリアムズ(アメリカ)を下していた。またシャラポワには過去8度の対戦で1度(2007年の全米)しか勝っていなかったが、今回の勝利で戦績を2勝7敗とした。
ラドワンスカは「決勝では世界2位であるすばらしい選手と戦っていたのです。ですので失うものはほとんど何もありませんでした。決勝戦でいいプレーをしつつ強い選手を倒すことができて最高です。」と喜びを表していた。
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