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シャラポワら8強が出揃う◇W&Sオープン女子

女子テニスツアーのW&Sオープン女子(アメリカ/シンシナティ、賞金総額205万ドル、ハード)は18日、シングルス3回戦全8試合が行われ、第4シードのM・シャラポワ(ロシア)が第14シードのS・クズネツォワ(ロシア)とのロシア勢対決を6-2, 6-3のストレートで制するなど、ベスト8が出揃った。

24歳のシャラポワと26歳のクズネツォワはこれまでも何度もフルセットの接戦を演じてきたが、この日のシャラポワは自身の武器であるリターンが冴え渡った。第1セットでは1度もブレークを許さなかったシャラポワはクズネツォワから2度のブレークを奪いあっさり先取に成功する。

第2セットでは握られたブレークポイントでダブルフォルトを犯すなど、2度のブレークを許したシャラポワだったが、この日の彼女は全く気にせず得意のリターンで攻め続け、4度のブレークを奪い返し1時間21分でクズネツォワを退けた。

「とても厳しい対戦相手との試合だったことを考えると、今日のプレーには良い手応えを感じています。彼女(クズネツォワ)とはこれまではよくフルセットになる接戦を何度も演じてきました。それを考えるとストレート勝利を飾れたことには満足してます。彼女はとても経験も豊富だし、安定したプレーをする選手だから常に危険な相手なのです。」とシャラポワは、クズネツォワに快勝した喜びを語っていた。

準々決勝でシャラポワは第10シードのS・ストザー(オーストラリア)と対戦する。この日ストザーは、全仏オープン覇者で第5シードのN・リー(中国)を6-4, 3-6, 6-4で下しての勝ち上がり。

両者は先週のトロントの3回戦でも対戦しており、2週連続の対戦となった。ストザーの高く跳ねるキックサーブを苦手としているリーは、これまでストザーには1セットも奪えず4連敗を喫していた。この日はそのサーブにも以前より対応したリーだったが、ストザーから1セット奪うのが精一杯で、ストザーが1時間59分でリーを倒し、対戦成績を5連勝へと伸ばした。

「これまでの対戦でリーは、高くバウンドするキックサーブにかなり苦しんでいました。今日はそのサーブを以前よりアタックして来ました。時には成功したけど、そうじゃない時も多かったように感じました。先週の準優勝で今週の大会でも自信を持って臨めるようになりました。」とストザーはリーの印象を語り、調子が上向きであることを加えた。

同じく先週に引き続き対戦したのが第6シードのP・クヴィトバ(チェコ共和国)と第9シードのA・ペトコビッチ(ドイツ)だった。先週の3回戦でも対戦した両者の結果は先週と同じくペトコビッチがクヴィトバを6-3, 6-3のストレートで破り、2週連続となるベスト8進出を決めた。

プライベートでも親交の深い両者だが、この日のクヴィトバは万全の体調ではなかった。「ミスの連発で酷いプレーをしてしまいましたが、彼女(ペトコビッチ)のプレーは素晴らしかった。第2セットはめまいがして、胃が痙攣しているようでした。ちょっと疲労が溜まっているのかも知れません。原因は分かりませんが、来週はオフを取ってUSオープンまでには回復させたいです。」とクヴィトバは症状を語っていた。

「前にも言ったように、ペトラ(クヴィトバ)とはとても良い友達で、よく話もするのです。ぜん息か何かがあるのかも知れませんが、気温と湿度が高い時の彼女はとても苦しそうにしていました。USオープンまでには回復していることを望みます。ウィンブルドンで優勝した後も全く変わらずにいる彼女をとても尊敬しています。」とペトコビッチもクヴィトバを心配しつつ、尊敬の気持ちさえ持っていた。

ペトコビッチはベスト4入りを懸けてN・ペトロワ(ロシア)と対戦する。ペトロワはこの日、2回戦で第1シードのC・ウォズニアキ(デンマーク)を下す大金星を飾った主催者推薦のC・マーケイル(アメリカ)を6-3, 6-3で一蹴しての勝ち上がり。

元世界ランク3位のペトロワは、今季は思うような成績が残せずランキングを下げていた。しかしアメリカ入りして最初のワシントンDC大会で2008年10月以来の優勝を飾り、復調の兆しを見せていた。世界ランク27位のペトロワは、同76位のマーケイルに9本のサービスエースを叩き出すなど、各セットで2度ずつブレークを奪い1時間27分のストレートでマーケイルの勢いを止めた。

その他の金曜日に行なわれる準々決勝の対戦カードは以下の通り。第2シードのV・ズヴォナレーワ(ロシア)がノーシードのD・ハンチュコバ(スロバキア)と、第13シードのJ・ヤンコビッチ(セルビア)が第16シードのS・ポン(中国)とそれぞれ顔を合わせる。

ズヴォナレーワは予選勝者のP・マーティク(クロアチア)を6-2, 6-2と危なげなく下し、ハンチュコバは第8シードのM・バルトリ(フランス)を6-3, 5-7, 6-3のフルセットで倒す殊勲を飾っての勝ち上がり。ヤンコビッチも第7シードのF・スキアボーネ(イタリア)を6-3, 5-7, 6-4で退け、ポンはS・ペア(イスラエル)を6-3, 6-2の快勝で倒した。

今大会の優勝賞金は36万ドル。

(2011年8月19日14時23分)

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