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男子テニスツアーのファーマーズ・クラシック(アメリカ/ロス・アンゼルス、賞金総額61万9500ドル、ハード)は日曜日に決勝戦を行い、第2シードのS・クエリー(アメリカ)が第1シードのA・マレー(英国)を5-7, 7-6(7-2), 6-3の大逆転で下し、優勝を飾った。クエリーは同時に優勝賞金11万1950ドルを獲得した。クエリーの優勝は今季4度目。
クエリーは昨年の今大会でも優勝しており、見事、2年連続優勝を飾った。クエリーは今週、フルセットの試合を4度戦っており、土壇場での強さをみせつけた。今大会ではA・アガシ(アメリカ)が2001~2002年にかけて2連覇しており、クエリーはそれに続く記録をマークした。
クエリーは第1セットを5-7で落とし、第2セットの第10ゲームではマレーにマッチポイントを握られる。しかしピンチに強いクエリーは、得意のサービスと一か八かのショットを繰り出し、逆転。第3セットでは第6ゲームでマレーのサービスをブレークして波に乗り、世界ランク4位のマレーに逆転勝ちした。
マレーは第3セットでブレークされた際に、怒りのあまりラケットのストリングを右手でパンチし、その勢いは右拳から血が流れるほどだった。
その後、3-5からの第9ゲームではマレーが1本のブレークポイントを握るが、クエリーがフォアハンドのエースでデュースに持ち込む。デュースではマレーのリターンが長くなり、クエリーのマッチポイントではマレーがバックハンドをミスし、試合に終止符がうたれた。
マレーの今大会出場は初めてのことで、出場予定だったN・ジョコビッチ(セルビア)が休養が必要とのことで、代理で出場していた。クエリーとマレーは過去に4度の対戦があり、いずれもマレーがストレート勝ちしていた。
ダブルス決勝では、世界トップペアのB・ブライアン(アメリカ)/M・ブライアン(アメリカ)組がE・バトラック(アメリカ)/JJ・ロジェール(アンティル)を6-7(6-8), 6-2 [10-7]の逆転で下し、ATPツアー100度目の決勝進出で62勝目をあげた。ブライアン組はT・ウッドブリッジ(オーストラリア)/M・ウッドフォード(オーストラリア)組(ウッディーズ)が持つ61勝を超える偉業を成し遂げた。
マイク・ブライアンは「ウッディーズが目標をつくってくれた。ツアー当初はエベレストの山のような、到達困難な目標だったけどね。今が楽しい。どの優勝も特別なものさ。」と話している。
今回の記録達成にウッドフォードがコメントを寄せている。「(ウッディーズの場合)私が引退することを決めたせいで、記録が途絶えてしまった。でも君たちはこれからの何年も記録を更新続けることだろう。70、80勝は可能だろうね。」と祝福した。
ブライアン組は今大会で6勝目をあげた。今大会会場は2人のふるさとから程近く、家族らが見守る中、地元で偉業を達成したことになった。
ボブ・ブライアンは「ウッディーズを本当に尊敬している。彼らはパワーも強力なサービスも持っていなかったけれど、ポーチとテクニックで勝っていた。」と話した。
32歳の双子の2人は1998年にプロとなり、2001年にツアーで初優勝。これまでグランドスラムでは7勝を誇る。
決勝では第1セットを落としたブライアン組だったが、第2セットを奪い返すと、スーパータイブレークでは5-0と大きくリードする。そこから2度、相手ペアに追いつかれるが、7-7から3ポイントを連取すると、そのまま試合に終止符を打った。
バトラック/ロジェール組は今大会の会場となっているUCLAの大学チームでプレーをしており、今大会が同ペアで初めての決勝戦だったが、惜しくも母校で錦を飾ることはできなかった。
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