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毎年USオープン前にアメリカで行われるUSオープン・シリーズで、今年はその男子開幕戦となったインディアナポリス・テニス選手権が、スポンサーの撤退を受け、その大会開催の権利を売りに出すことが明らかとなり、80年以上にも渡る長い歴史に幕を閉じる可能性が高くなった。
インディアナポリスでのATP大会は、これまでもJ・マッケンロー(アメリカ)、P・サンプラス(アメリカ)、B・ボルグ(スウェーデン)、A・ロディック(アメリカ)などのスター選手の出場などもあり、10万人近い観客動員を数えたこともある大会だった。
同大会の歴史は1921年にまでさかのぼり、当初は『ウェスタン・オープン・チャンピオンシップス』としてスタート、1969年のオープン化後は『USクレーコート・チャンピオンシップス』として開催され、1987年からハードコート大会となり現在までUSオープンの前哨戦の1つとして歴史を刻んできた。
2006年にRCAがメイン・スポンサーを撤退した後は、インディアナポリスに基盤を置く“エリ・リリー・アンド・カンパニー”が2008年と2009年のスポンサーを務めてきたが、昨今の不況から来シーズンはスポンサーを撤退する意向を示している。
同大会のトーナメント・ディレクターのケビン・マーティンは「ここインディアナポリスに大会を維持するために、ありとあらゆる道を探ってきたと自信を持って言える。」としながらも、新しいスポンサーの発見には至っていない。
今年は第1シードが当時世界ランク27位のD・ツルスノフ(ロシア)で、第2シードのD・セラ(イスラエル)も同29位と、トップ10はもとよりトップ20以内の選手の出場もなく、また地元アメリカを始めとするスター選手のエントリーもなかったことから、観客動員も4万1千人に落ち込んでいた。
今年までスポンサーを務めた“エリ・リリー・アンド・カンパニー”のスポークスマンは「我々の会社の再建に現在は忙しい日々を送っています。このような状況では、このスポンサーを維持していく立場にはおりません。」と撤退についてコメントしていた。
インディアナポリスがATP大会開催の権利を売りに出すことが濃厚ではあるが、その行く先は現在のところ全く白紙状態にある。
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