男子テニスツアーのクレムリン・カップ男子（ロシア/モスクワ、賞金総額１０８万５００ドル、ハード）は、２１日にシングルス１回戦残り３試合と２回戦３試合が行われ、元世界ランク１位で今季限りでの引退を表明しているＭ・サフィン（ロシア）が第１シードのＮ・ダビデンコ（ロシア）を4-6, 6-4, 6-2の逆転で下す金星を挙げ初戦突破を決めた。
世界ランク６位のダビデンコは、先週の上海マスターズで第１シードのＲ・ナダル（スペイン）を下して優勝を果たしていたものの、この日は同７６位のサフィンの前に、連戦の疲れが見え足元をすくわれてしまった。
「試合の序盤は勝てると感じていたんだ。でも、第２セットの途中から疲れが出てしまい、第３セットも自分のテニスのレベルをキープすることができなかった。」とダビデンコは、第３セットだけで３本ものダブルフォルトを犯すなど、自らのミスで勝利を逃してしまった。
今年で今大会へ１１回目の出場となるサフィンは、これまで２度の決勝進出はあるが優勝はなく、自身最後の地元大会で有終の美を飾りたいところ。「今日の試合はサーブが良く、欲しいポイントの時に彼（ダビデンコ）がミスを犯してくれた。でも決勝まではまだまだ長い道のりだし、そう簡単なことじゃないよ。」と、しっかり現実を受け止めていた。２回戦では、この日Ｉ・クニツィン（ロシア）を7-6 (8-6), 6-3で下したＥ・コロレフ（ロシア）とベスト８進出を懸けて対戦する。
残りの１回戦では、予選を勝ち上がったＩ・マルチェンコ（ウクライナ）がＤ・イストミン（ウズベキスタン）と対戦中、1-6, 6-4, 4-1とリードしたところで、イストミンが喉の炎症から途中棄権し、マルチェンコは自身初のＡＴＰ大会本戦での勝利が転がり込んた。２回戦ではＡ・ゴルベフ（カザフスタン）と顔を合わせる。
この日行われた２回戦では、第３シードのＭ・ヨージニ（ロシア）がＰ・スタラーチェ（イタリア）を6-1, 6-1と一蹴し、第５シードのＰ・クエバス（ウルグアイ）もＴ・ガバシュビリ（ロシア）を3-6, 6-1, 6-4の逆転で退け、順当にベスト８進出を決めた。しかし、サフィン同様、今季限りでツアーを去る第７シードのＦ・サントロ（フランス）は、予選勝者のＳ・スタコフスキ（ウクライナ）に5-7, 1-6のストレートで敗れ、大会を去ることとなった。
ヨージニはスタコフスキと準々決勝を行う。クエバスは１回戦で第２シードのＶ・ハネスク（ルーマニア）を下す金星を挙げたＷ・オディスニク（アメリカ）と、予選勝者のＭ・ククシュキン（カザフスタン）の勝者とベスト４入りを懸けて戦う。
今大会の優勝賞金は１７万ドル。
（2009年10月22日10時21分）
失セット0で決勝へ 6度目V王手 
