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男子テニスツアーのマスターズ・シリーズであるWSファイナンシャル・グループ・マスターズ(アメリカ/シンシナティ、賞金総額300万ドル、ハード)は23日、シングルス決勝が行なわれ、第1シードのR・フェデラー(スイス)が、第4シードのN・ジョコビッチ(セルビア)を6-1, 7-5のストレートで下し、見事今季4度目となるツアー優勝を果たした。
7月に双子の女の子をもうけたフェデラーにとって、これが父親として初のタイトルとなった。「これは特別なものになったね。特に父親として初めての優勝としてね。この夏はとても素晴らしいものだったから、少し感動的だね。」と喜びを語った。
ウィンブルドン決勝でA・ロディック(アメリカ)との劇的な5セットマッチを制し、通算15個目のグランドスラムタイトルを手にしたフェデラーは、その後は愛妻のミルカさんが入院する病院と練習場を往復する毎日を送っていた。今大会におけるフェデラーの目標は、USオープンに向けての調整が主だったものであった。
「練習コートですでに調子が上向いている感覚がしたんだ。だからここに来た目的は、ただ出場するだけじゃなかったんだ。その成果がすぐに表れて、少し驚いているよ。」とフェデラー。
この日の決勝でフェデラーは、13分にも及んだ第1セット第2ゲームでブレークに成功すると、第4ゲームでもブレークに成功し一気にリードを広げこのセットを先取する。対するジョコビッチは第2セットで調子を上げてきたものの、今のフェデラーには一歩及ばず、今季4度目となるマスターズ・シリーズ決勝敗退となった。
これからUSオープンに向けてニューヨークに移動するフェデラーは、現地でどのような対応をされるか予想がついている様子。
昨年の今大会で早期敗退を喫し、4年間守り続けた世界ランク1位の座をR・ナダル(スペイン)に明け渡すきっかけを作ってしまったフェデラーは、その後の北京オリンピックでも思うような結果が出せず、一部の評論家から「重要なポイントを支配する能力を失った」と言われていた。
しかし、ニューヨークに到着すると状況が一変した。「僕は本当にラッキーだった。ニューヨークに着いたら、ファンの皆が僕を再びナンバー1にしようと応援してくれたんだ。」とフェデラー。続けて「彼らは本当に素晴らしいよ。全てのタクシーや道行く人が立ち止まって、僕の幸運を祈ってくれた。それまで経験したことのないことだったんだ。本当に助けになったよ。」と1年前を振り返った。
こうしてファンからエネルギーを得たフェデラーは、本大会の準決勝でジョコビッチを、決勝で現世界ランク2位のA・マレー(英国)を破り大会5連覇を達成した。そして今季、全仏オープン後にR・ナダルが膝の治療のためにツアーを離脱すると、再び世界王者の地位を取り戻した。
8月31日に開幕を控えるUSオープンでフェデラーは、1925年のビル・チルデン以来となる大会6連覇の偉業に挑戦する。「ファンの皆が本当に僕を助けてくれた。だから今年、あそこに帰るのにワクワクしているよ。今年は去年より良い結果を残しているから、彼らに僕の最高のプレーを見せられるといいね。」と今年最後のグランドスラムに向けて意気込みを語った。
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