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(オーストラリア、メルボルン)
連日熱戦が繰り広げられた2006年全豪オープンも今日が最終日。昨年ウィンブルドン、USオープンに続き3回連続で通算7つ目のグランドスラム優勝を狙う世界ランキングNo.1でトップシードのR・フェデラー(スイス)と、大会前はランキング54位とほとんど見向きもされなかった新星20歳のM・バグダティス(キプロス)が、男子シングルス決勝を戦う。
今大会フェデラーは3回戦までは圧勝、4回戦からは苦戦する場面もありながらも、持ち前の安定したプレーで貫禄の「順当勝ち」をしてきた。一方のバグダティスは、ノーマークの存在ながら、4回戦で好調と見られていた第2シードのA・ロディック(アメリカ)を倒す大波乱を演じると、続いてI・リュビチッチ(クロアチア)、そして準決勝でも第4シードのD・ナルバンディアン(アルゼンチン)を「まさか」の大逆転で封じるなど、目を見張る活躍ぶり。
「何をしても上手く行って、まるでゾーンに入ったかのようだった。会場の熱気が凄くて信じられないくらいだった。」とバグダティスは準決勝を振り返って興奮気味に話した。
オーストラリアにはギリシャ系移民も多く、ギリシャ系キプロス人であるバグダティスの応援に、地元からも多くのファンが詰め寄せ、毎試合あたかもワールドカップの応援かのような大声援を送っていた。アウェイの地にありながら、あたかもホームでプレーしているかのように、観客のサポートがバグダティスを後押ししている。
これまで両者はフェデラーの3勝0敗。2週間前のカタールでもフェデラーがストレート勝ちしている。ただ、バグダティスは去年のUSオープンでは、A・アガシ(アメリカ)と並んで、優勝したフェデラーから1セットを奪った数少ない一人でもあった。
両者ともジュニア時代に四大大会の優勝経験があるが、ATPレベルでの優勝はフェデラーの34回に対しバグダティスはゼロ。しかし、フェデラーは必ずしも相手をたやすく見ていない。
「今大会、若手の有望選手がたくさんいるとはやし立てていたが、誰一人としてマルコス(バグダティス)のことを話していた人間はいない。僕はこれまで3回対戦したことがあって、勝手が分かっているのでラッキーだね。でもここ2週間で彼は信じられないくらいの成長を遂げた。決勝にたどり着いたのも実力あってこそだ。」と語るフェデラーの言葉の行間には、勢いのある若手への警戒心もちらつく。
二人の頂上決戦は、日本時間の午後5時半にスタートする。
また、今日はその他の決勝も行われる。
混合ダブルスでは、M・ヒンギス(スイス)&M・ブパティ(インド)組が第6シードのE・リホフツェーワ(ロシア)&D・ネスター(カナダ)組と対戦する。
車いすテニスの「クラシック8」大会でも、斉田悟司(日本)が世界ランキングNo.1でトップシードのM・イエレミアズと決勝対戦する。斉田は28日の準決勝で、世界ランキング3位の宿敵R・アメルラーンを勢いのあるプレーで6-3, 6-2で倒して勝ちあがっている。尚、斉田とイエレミアズはシングルス決勝を行った後、今度はペアとしてダブルスの決勝も行う。
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