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苦しみながらもベスト4進出を決めたキーファー |
画像提供:Getty/AFLO |
(オーストラリア、メルボルン)
全豪オープンテニス大会9日目の25日、メインコートのロッド・レーバー・アリーナ第1試合では、第21シードのN・キーファー(ドイツ)とS・グロージャン(フランス)が対戦。4時間48分に及ぶシーソーゲームの末に、6-3, 0-6, 6-4, 6-7 (1-7), 8-6でキーファーが勝利し、四大大会35大会目にして初の準決勝進出を決めた。
試合は序盤から荒れ模様で進んだ。第1セットはキーファーが先取し、波に乗るかにも思えたが、第2セットはミスが連発し、最後もダブルフォルトで1ゲームも奪えずにセットオールとなった。それでも気を取り直して第3セットを取ったが、拮抗する両者は、第4セットではブレーク合戦でいつどんでん返しが起こるか分からないようなシーソーゲームに。タイブレークにもつれ込むと、グロージャンが一気に7-1とし、勝負の行方は最終第5セットに持ち込まれた。
最終セットも一進一退の大接戦となり、試合のテンションが最高潮に達した第12ゲーム。6-5でリードし、このゲームを取れば勝利というキーファーは、30-40とされ苛立っていた。そのためかラケットを思わず相手側コートに放り投げてしまい、それが邪魔となってグロージャンが簡単なボレーのリターンに失敗。グロージャンの抗議もむなしくそのまま試合は続行された。なんとかグロージャンがゲームを取って6-6タイとしたものの、後味の悪さが残った。
最終セットはタイブレークがなく2ゲーム差がつくまで行われるが、第13ゲームのサービスゲームをキーファーがキープ、第14ゲームはグロージャンが一度はゲームポイントを握ったものの、最後はボレーがネットにかかり試合終了。今大会最長試合時間の4時間48分の死闘に幕が下ろされた。
試合後、キーファーは「今日はとても競った試合だったから、物凄いプレッシャーがあった。簡単なポイントもあったけど、コートの上では緊張感が張り詰めていた。どのショットも勝負をかけていたよ。」と語り、ただならぬ試合だったことをコメント。96分に及んだ第5セットと全体を通してのポイントでは、グロージャンが上回っていただけに、勝負どころでのポイントが勝負を分けた形となった。
準決勝ではキーファーは、ナイトセッションで行われるR・フェデラー(スイス)対N・ダビデンコの試合の勝者と対戦する。フェデラーは現在ハードコート49連勝中で、今大会でも4回戦でT・ハース(ドイツ)に苦戦を強いられた以外は快調に勝利を収めてきている。
また、女子シングルス準々決勝も行われ、第3シードのA・モレスモ(フランス)が第7シードのP・シュニーダー(スイス)に6-3, 6-0で快勝し、1999年以来2度目のベスト4進出を決めた。
ダブルスでは日本期待の浅越しのぶ(日本)/K・シュレボトニック(スロベニア)組が準決勝に登場。初の決勝進出をかけて中国のヤン・ツー(中国)/鄭潔(中国)組と対戦したが、2-6, 6-7(2)で惜しくも敗れ、準決勝敗退に終わっている。
そのた、ジュニアの部シングルスに日本勢が登場し、女子第4シードの森田 あゆみ(日本)がK・バンコバ(チェコ)に1-6, 6-2, 6-2の逆転で、男子第15シードの錦織圭が第4シードのD・ロイダ(チェコ)に6-2, 6-4でそれぞれ勝利し、ベスト8進出を決めた。ジュニアダブルスでは、会田翔/鵜沢周平のペアが、富田玄輝/R・ベランキス(リトアニア)組に6-4, 7-5で勝利し、3回戦に駒を進めた。
(2006年1月25日)