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見事準々決勝進出を決めたバフデイティス |
画像提供:Getty/AFLO |
(オーストラリア、メルボルン)
全豪オープン大会7日目の日曜日、ヒートポリシーで屋外コートの試合が中断される中、ロッド・レーバー・アリーナで男子シングルス4回戦が行われ、ノーシードのM・バフデイティス(キプロス)が6-4, 1-6, 6-3, 6-4で今大会第2シードのA・ロディック(アメリカ)を破り、初の四大大会準々決勝進出を決めた。一方、第4シードのD・ナルバンディアン(アルゼンチン)は快勝でベスト8進出を決めた。
R・ナダル(スペイン)、M・サフィン(ロシア)といった主力選手の相次ぐ欠場で、打倒R・フェデラー(スイス)の最右翼と目されていたロディックだが、この日、思わぬ伏兵に足をすくわれることとなった。バフデイティスは昨年大きく成績を伸ばしてきたキプロス出身の21歳で、3回戦に引き続きこの日もギリシア系の大応援団を引き連れての登場だった。昨年の全豪オープンでも、I・リュビチッチ(クロアチア)、T・ロブレド(スペイン)を下し4回戦まで進む活躍を見せていた。ロディック相手に見事金星をあげたバフデイティスは、「試合中は自分のテニスをすることだけに集中していた。今日の勝利は間違いなく僕のテニス人生の中で最大の勝利だよ。家族、親戚、コーチ、叔父ら全員にロッド・レーバー・アリーナのチケットを用意するのは大変だったけれど、今日勝つことが出来たのは彼らのおかげさ。」と笑顔でインタビューに答えていた。
試合は、序盤からサーブで押すロディック、ストロークで対抗するバフデイティスという構図で進んでいく。しかし第1セットの第9ゲームで、ロディックのサーブが甘く入ったところをバフデイティスが一気に攻め立て、サービスブレイクに成功するとそのまま第1セットを先取する。第2セットに入ると、今度はロディックが強烈なサービスを軸に怒涛の攻めを見せ、バフデイティスに反撃のチャンスを与えず一方的にポイントを重ねセットオールとする。しかしロディックの冴えが見れたのはここまで。第3セット以降は、バフデイティスの鋭いカウンターショットの前になす術なく沈黙し、最後はバフデイティスがラブゲームで自身のサービスゲームをキープして試合終了となった。勝利したバフデイティスは、ナイトセッションで行われるリュビチッチ対T・ヨハンソン(スウェーデン)の試合の勝者と対戦する。
また、昨年の最終戦マスターズカップを制し波に乗るナルバンディアンは、T・ロブレドを6-3, 6-0, 2-6, 6-2で下して、2年連続のベスト8進出を決めた。ナルバンディアンは、F・サントロ(フランス)とD・フェレール(スペイン)のいずれかと準々決勝で顔を合わせる。
※マルコス・バフデイティスのプロフィールについては:「ジャックのイチオシ選手第2回」でご覧になれます。
(2006年1月22日)