USオープンテニス2010特集 TOP
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USオープンテニス2010 大会の見所
今季のツアーも開幕から早8ヶ月、いよいよUSオープンの季節がやってきた。摩天楼がそびえたつニューヨークを舞台に、今年最後の栄冠を目指すトッププレイヤーたちがスポーツ界で最高のショーダウンを披露する。
男子シングルスで注目を集めるのは、なんと言っても第1シードのラファエル・ナダルと第2シードのロジャー・フェデラーの二人になってしまうだろう。
今季は全仏オープンとウィンブルドンを含む5つのタイトルをすでに獲得しているナダルは、7月に世界ランク1位の座をフェデラーから奪っており、2年振りのトップシードとして今大会に臨む。他の3つのグランドスラムでは優勝経験があるナダルであるが、ことUSオープンではベスト4が最高成績となっている。その理由は過密スケジュールによる疲労の蓄積が主な原因であったが、今年は出場する試合数を絞り込み、万全の体勢でニューヨークに乗り込んできた。
対するフェデラーは年始の全豪オープンでタイトルを獲得し幸先の良いスタートを切ったものの、昨年タイトルを獲得した全仏オープンでは準々決勝でまさかの敗退を喫し世界ランク1位の座を失うと、それまで絶対的な強さを誇っていたウィンブルドンでもベスト8止まり、さらには2003年以来となる世界ランク3位に転落と、王者の時代の終わりを予感させていた。しかし、今大会の前哨戦となる2つのマスターズ大会で決勝に進出すると、シンシナティで今季2つ目のタイトルを獲得、王者の健在ぶりを強烈にアピールしている。
もちろん他の選手も黙って二人を見ているわけではない。2008年の全豪オープン以来となるメジャータイトルを狙うノヴァーク・ジョコビッチや、グランドスラムでの優勝も時間の問題とされるアンディ・マレー、さらに今年の全仏ファイナリストのロビン・ソデルリングやウィンブルドンでフェデラーを破ったトマス・ベルディフ、もちろん地元で2度目となる栄冠を狙うアンディ・ロディックも忘れてはいけない。
現在のスポーツ界でも最も美しいライバル関係といわれるナダルとフェデラー、さらにそれに割って入ろうとする強豪たち、眠らない街ニューヨークで男達の熾烈な戦いが始まる。
女王セリーナ・ウィリアムズの欠場、そしてジュスティーヌ・エナンのツアー離脱と残念な話題が先行してしまった女子シングルスではあるが、今年は次世代の女王候補ナンバー1としての呼び声も高いキャロリーン・ウォズニアキが第1シード、そしてディフェンディング・チャンピオンであるキム・クレイステルスが第2シードとなっている。
昨年の今大会で自身初となるグランドスラム決勝の舞台に上がったウォズニアキ、今季はすでに3つのタイトルを獲得するなど期待通りの活躍を見せているものの、ことグランドスラムに限っていうと全仏オープンでのベスト8が最高成績とインパクトは残せていない。次世代の筆頭格としての地位を不動のものとするためにも、今大会でどこまで勝ち進めるかが勝負となるだろう。
一方、昨年の夏にツアー復帰するやいなや、復帰3大会目にしてグランドスラム優勝の離れ業をやってのけた元女王のクレイステルスは、わずか1年で世界ランク3位と2年間のブランクなどなかったかのような活躍を続けている。今年はディフェンディング・チャンピオンとして堂々とニューヨークへ乗り込んできたクレイステルス、ダークホースから本命となった今大会でのプレーに注目が集まる。
さらに今大会盛り上げてくれそうなのが、元女王のヴィーナス・ウィリアムズとマリア・シャラポワの二人だ。久しぶりに妹であるセリーナ不在のグランドスラムに臨むヴィーナス、地元の声援という最大の武器を活かし快進撃を見せてくれるか?また2006年のチャンピオンであるシャラポワは、スランプの原因ともなった肩の不安もようやく解消し、かつてのような強さを取り戻しつつある。その実績が示すように秘めたポテンシャルは女子ツアーでも随一であり、相手が誰であっても勝利の予感をさせる力を持っている。
日本勢から登場するのはクルム伊達公子と森田あゆみの2人だ。電撃的な現役復帰宣言から早2年、新たな進化を遂げたクルム伊達がフラッシング・メドウに帰ってきた。昨年は予選で瀬間友里加に敗れたクルム伊達であったが、今年は世界50位としてニューヨークにやってきた。今年で40歳になるクルム伊達、勝っても負けても心が揺さぶられる試合になることは間違いない。
そして次代の日本女子のエースとして期待がかかる森田は、今年のウィンブルドンで念願のグランドスラム初勝利を果たしたものの、その後のツアーでは勝ったり負けたりが続いてしまい一気にブレークとはならなかった。調子の並が激しいが、トップ選手が相手であっても堂々と渡り合えるプレーをする才能が今大会で開花するか?
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ナダルが生涯グランドスラムを達成するか?
男子シングルスで注目を集めるのは、なんと言っても第1シードのラファエル・ナダルと第2シードのロジャー・フェデラーの二人になってしまうだろう。
今季は全仏オープンとウィンブルドンを含む5つのタイトルをすでに獲得しているナダルは、7月に世界ランク1位の座をフェデラーから奪っており、2年振りのトップシードとして今大会に臨む。他の3つのグランドスラムでは優勝経験があるナダルであるが、ことUSオープンではベスト4が最高成績となっている。その理由は過密スケジュールによる疲労の蓄積が主な原因であったが、今年は出場する試合数を絞り込み、万全の体勢でニューヨークに乗り込んできた。
対するフェデラーは年始の全豪オープンでタイトルを獲得し幸先の良いスタートを切ったものの、昨年タイトルを獲得した全仏オープンでは準々決勝でまさかの敗退を喫し世界ランク1位の座を失うと、それまで絶対的な強さを誇っていたウィンブルドンでもベスト8止まり、さらには2003年以来となる世界ランク3位に転落と、王者の時代の終わりを予感させていた。しかし、今大会の前哨戦となる2つのマスターズ大会で決勝に進出すると、シンシナティで今季2つ目のタイトルを獲得、王者の健在ぶりを強烈にアピールしている。
もちろん他の選手も黙って二人を見ているわけではない。2008年の全豪オープン以来となるメジャータイトルを狙うノヴァーク・ジョコビッチや、グランドスラムでの優勝も時間の問題とされるアンディ・マレー、さらに今年の全仏ファイナリストのロビン・ソデルリングやウィンブルドンでフェデラーを破ったトマス・ベルディフ、もちろん地元で2度目となる栄冠を狙うアンディ・ロディックも忘れてはいけない。
現在のスポーツ界でも最も美しいライバル関係といわれるナダルとフェデラー、さらにそれに割って入ろうとする強豪たち、眠らない街ニューヨークで男達の熾烈な戦いが始まる。
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混戦模様の女子シングルスを制するのは?
女王セリーナ・ウィリアムズの欠場、そしてジュスティーヌ・エナンのツアー離脱と残念な話題が先行してしまった女子シングルスではあるが、今年は次世代の女王候補ナンバー1としての呼び声も高いキャロリーン・ウォズニアキが第1シード、そしてディフェンディング・チャンピオンであるキム・クレイステルスが第2シードとなっている。
昨年の今大会で自身初となるグランドスラム決勝の舞台に上がったウォズニアキ、今季はすでに3つのタイトルを獲得するなど期待通りの活躍を見せているものの、ことグランドスラムに限っていうと全仏オープンでのベスト8が最高成績とインパクトは残せていない。次世代の筆頭格としての地位を不動のものとするためにも、今大会でどこまで勝ち進めるかが勝負となるだろう。
一方、昨年の夏にツアー復帰するやいなや、復帰3大会目にしてグランドスラム優勝の離れ業をやってのけた元女王のクレイステルスは、わずか1年で世界ランク3位と2年間のブランクなどなかったかのような活躍を続けている。今年はディフェンディング・チャンピオンとして堂々とニューヨークへ乗り込んできたクレイステルス、ダークホースから本命となった今大会でのプレーに注目が集まる。
さらに今大会盛り上げてくれそうなのが、元女王のヴィーナス・ウィリアムズとマリア・シャラポワの二人だ。久しぶりに妹であるセリーナ不在のグランドスラムに臨むヴィーナス、地元の声援という最大の武器を活かし快進撃を見せてくれるか?また2006年のチャンピオンであるシャラポワは、スランプの原因ともなった肩の不安もようやく解消し、かつてのような強さを取り戻しつつある。その実績が示すように秘めたポテンシャルは女子ツアーでも随一であり、相手が誰であっても勝利の予感をさせる力を持っている。
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新たなる挑戦は止まらない!
日本勢から登場するのはクルム伊達公子と森田あゆみの2人だ。電撃的な現役復帰宣言から早2年、新たな進化を遂げたクルム伊達がフラッシング・メドウに帰ってきた。昨年は予選で瀬間友里加に敗れたクルム伊達であったが、今年は世界50位としてニューヨークにやってきた。今年で40歳になるクルム伊達、勝っても負けても心が揺さぶられる試合になることは間違いない。
そして次代の日本女子のエースとして期待がかかる森田は、今年のウィンブルドンで念願のグランドスラム初勝利を果たしたものの、その後のツアーでは勝ったり負けたりが続いてしまい一気にブレークとはならなかった。調子の並が激しいが、トップ選手が相手であっても堂々と渡り合えるプレーをする才能が今大会で開花するか?
USオープンテニス2010 第1日
大会初日/今年最後のグランドスラムが開幕! いよいよ開幕する2010年のUSオープン。今年最後のビッグ・タイトルを目指し、世界のトッププレイヤー達がニューヨークで死闘を繰り広げる。 今年のセンターコートのオープニング・マッチを飾るのは、昨年大会でセンセーショナルなベスト8進出を果たし、アメリカのアイドルとなった18歳のメラニー・ウダン。昨年とは違い大きなプレッシャーがかかる今年、1年間の成長を地元ニューヨークのファンに見せることができるだろうか? 続く第2試合には、女子シングルスのディフェンディング・チャンピオンで第2シードのキム・クレイステルスが登場する。昨年は主催者推薦での出場とダークホース的な存在であったが、今年は第2シードと堂々の優勝候補の一角としてニューヨークに戻ってきた。 デイセッション最後となる第3試合には、アメリカのエースであるアンディ・ロディックが登場する。今大会の前哨戦を前に軽度の単核球症を患い、体調が心配されたが軽度だったということもあり直前のマスターズでベスト4に進出するなど回復している。2003年以来7年ぶりのタイトル獲得のためにも、初戦は快勝で突破したいところ。 ナイトセッション第1試合に登場するのは、アメリカが生んだ最強姉妹の一角、女子シングルス第3シードのヴィーナス・ウィリアムズ。今年は妹のセリーナが足の怪我のために欠場しているため、2007年の全豪オープン以来となる姉妹が揃わないグランドスラムとなった。今年30歳になったばかりのヴィーナス、これまでのスピードとパワーに経験が加わったプレーに期待したい。 この日最後の試合には、男子シングルス第2シードのロジャー・フェデラーだ。昨年は前人未到の大会6連覇に王手をかけたものの、決勝でフアン・マルティン・デル=ポトロに敗れたフェデラーだが、6年連続での決勝進出ならびに大会5連覇の実績は他の追随を許さない。絶対王者フェデラーの失ったものを取り戻す戦いが始まる。 日本勢からは予選を突破した錦織圭と、直接出場を決めていた森田あゆみが登場する。錦織とUSオープンといえば、当時世界ランク4位のダビド・フェレールを破り4回戦に進出し、世界にエアケイ旋風を巻き起こした2008年が思い出される。怪我を乗り越え、新たな強さを得た錦織が思い出の地ニューヨークに戻ってきた。一方の森田は、初戦から今季の全仏女王であるフランチェスカ・スキアボーネが相手と苦しいドローであるが、思い切ったプレーでの大番狂わせを期待したい。 |
USオープンテニス2010 第2日
大会2日目見どころ/クルム伊達が登場! ついに開幕した今年最後のグランドスラムであるUSオープン。シングルス1回戦が行われた大会初日には、日本勢から錦織圭と森田あゆみが揃って登場した。予選を勝ち抜き、4回戦に進出した2008年以来2年振りとなる本戦出場となった錦織は、対戦相手のエフゲニー・コロレフが第2セット途中で棄権というアクシデントがあったものの無事に1回戦を突破した。一方の森田は、今季の全仏女王である第6シードのフランチェスカ・スキアボーネに胸を借りたものの玉砕。しかし、世界トップとの差を身をもって経験できたのは今後の大きな財産になるだろう。 初日の登場したシード勢の多くは順当に勝利しており、男子からはロジャー・フェデラー、アンディ・ロディック、ニコライ・ダビデンコが、女子からはキム・クレイステルス、ヴィーナス・ウィリアムズ、そしてエレーナ・デメンティエワが勝ち上がっている。一方、男子第32シードのレイトン・ヒューイットが11年目にして初の初戦敗退を喫し、早くも大会を後にした。 大会2日目は初日に引き続き男女シングルス1回戦が行われるほか、男子ダブルス1回戦が予定されている。 男子シングルスには第1シードのラファエル・ナダルが登場する。24歳にしてすでに8つのグランドスラム・タイトルを誇るナダルであるが、このUSオープンだけはタイトルを獲得していないばかりか、過去2回のベスト4進出が最高成績と他の3大会に比べると相性が悪い。悲願の生涯グランドスラム達成のためにも、この大切な初戦の勝ち上がり方が注目される。 女子シングルスでは、14年ぶりの本大会出場となるクルム伊達公子が第11シードのスヴェトラナ・クズネツォワと対戦する。今年で40歳になるクルム伊達に対し、グランドスラム2勝を誇るクズネツォワは25歳と、まさに今が脂の乗っている状態。さらにクズネツォワは、2004年に今大会を制している経験があり、クルム伊達の圧倒的不利が予想される。しかしクルム伊達は、戦前の不利をものともせずに勝利する術をしっているだけに、展開次第では番狂わせが期待できる。 |
USオープンテニス2010 第3日
大会3日目見どころ/女子2回戦スタート! 初日に引き続き男女シングルス1回戦が行われた大会2日目、男子シングルスでは第1シードのラファエル・ナダルが登場、競った内容となったものの要所を締めるプレーでストレート勝ちを収め、生涯グランドスラム達成に一歩近づいた。女子シングルスでは、日本勢最後の砦となったクルム伊達公子が第11シードのスヴェトラナ・クズネツォワに対し互角のテニスを展開したが、フルセットの接戦の末に惜敗を喫し、女子シングルスから日本勢は姿を消す結果となった。 大会3日目は残りの男子シングルス1回戦と2回戦、女子シングルス2回戦が行われるほか、男子ダブルスの1回戦が行われる。また女子ダブルスとミックスダブルスが本日より開幕となる。 男子シングルスには、第4シードのアンディ・マレーがセンターコートの第2試合に登場する。今大会の前哨戦では、ラファエル・ナダルとロジャー・フェデラーから連勝しタイトルを獲得するなど好調な仕上がり具合を見せていたマレー。グランドスラムタイトルを獲るのも時間の問題と、周囲からも才能を高く評価されながらも今一歩のところでタイトルには届いていない。2008年には自身初となるグランドスラム決勝の舞台を経験した今大会、悲願のビッグ・タイトル獲得のためにも初戦の入りが重要になる。 女子シングルスでは、地元期待の第3シードであるヴィーナス・ウィリアムズをはじめ、ディフェンディング・チャンピオンで第2シードのキム・クレイステルス、そして元女王のアナ・イバノビッチがセンターコートに登場する。上位進出の足がかりとして大切な2回戦、結果もそうだが試合内容にも注目が集まる。 この他の見どころとしては、今日から始まる女子ダブルス1回戦にクルム伊達と森田あゆみのペアが登場する。この2人がダブルスを組むのは初めての事で、年齢差はなんと20歳になる。2人ともシングルスでは残念な結果に終わってしまっただけに、ダブルスではベテランと若手の力を合わせて大暴れしてもらいたい。 |
USオープンテニス2010 第4日
大会4日目見どころ/錦織とチリッチが激突! 男子シングルスの残りの1回戦と2回戦、女子シングルスの2回戦が行われた大会3日目、地元アメリカ勢のエースが早くも大会を去るという異常事態が起きた。この日のナイトセッションに登場したアンディ・ロディックが、ヤンコ・ティプサレビッチの前にまさかの敗退。開幕から3日目にして早くも大会を去ることとなった。女子では、ディフェンディング・チャンピオンのキム・クレイステルスが愛アくぁらずの強さを見せつけ快勝、順調な勝ち上がりを見せている。 大会4日目は男子シングルスのボトムハーフ2回戦と女子シングルスのトップハーフ2回戦が予定されている。また、男子ダブルスの1回戦と2回戦、女子ダブルス1回戦、そしてミックスダブルスの1回戦も行われる。
男子シングルスでは、錦織圭が第11シードのマリン・チリッチと3回戦進出をかけて対戦する。20歳の錦織と21歳のチリッチは、2人とも10代の2008年のインディアンウェルズ・マスターズ1回戦で初対戦しており、その時はチリッチがストレートで勝利している。それからの2年、順調にキャリアを積み上げトッププレイヤーに成長したチリッチ、怪我に泣かされおよそ1年を棒に振った錦織ではランキングの差は開いたが、秘めたポテンシャルでは錦織も負けてはいない。 女子シングルスでは、第7シードのベラ・ズヴォナレーワ、第1シードのキャロリーン・ウォズニアキ、そして第14シードのマリア・シャラポワがセンターコートに登場する。猛暑が続く今大会、決勝まで勝ち進むには疲れを残さない展開が必要となる中、優勝候補の3人がどのようなプレーを見せてくれるか注目したい。 |
USオープンテニス2010 第5日
大会5日目見どころ/優勝候補たちが終結! 男女シングルスの2回戦が行われた大会4日目、日本が生んだサムライがまたしても世界に衝撃を与えた。この日の13番コート第1試合に登場した錦織圭が、30度を超える厳しいコンディションの中、第11シードのマリン・チリッチと5時間近い死闘を繰り広げ勝利した。錦織はそのポテンシャルアは高く評価されているとは言っても、予選上がりの世界ランク147位が13位を倒したとあって、この日一番の番狂わせとなった。女子では、第1シードのキャロリーン・ウォズニアキがダブルベーグルの快勝で3回戦に駒を進めたほか、マリア・シャラポワら強豪勢が順当に勝ち進んでいる。 大会5日目は男子シングルスのトップハーフ2回戦と、女子シングルスの3回戦が行われる。また、男子ダブルスと女子ダブルスの2回戦とミックスダブルスの1回戦も予定されている。 男子シングルスでは、今大会の優勝候補であるラファエル・ナダルとアンディ・マレーがセンターコートに登場する。今大会を制覇すれば生涯グランドスラム達成となる第1シードのナダルは、デニス・イストミンとナイトセッションで対戦する。また、自身初となるグランドスラムタイトルを狙う第4シードのマレーは、ダスティン・ブラウンを迎え撃つ。厳しい暑さが続いているため、先へ勝ち進むためには体力をいかに温存するかがキーとなってきた今大会、優勝候補の2人の試合展開に注目したい。
女子シングルスはいよいよ3回戦に突入し、上位進出をかけたシード勢同士の対戦が始まる。中でも注目なのは、第12シードのエレーナ・デメンティエワと第24シードのダニエラ・ハンチュコバの元トップ10同士の対戦だ。両者の対戦は今回で16度目となり、デメンティエワが11勝4敗と大きく勝ち越している。しかし、今年のみの対戦に限れば、お互いに1勝1敗とハードコートでの試合で星を分けている。ツアーでもベテランの域に差し掛かりつつあり、お互いの手を知り尽くしている2人の対戦に注目したい。 |
USオープンテニス2010 第6日
大会6日目見どころ/錦織が2年振りの4回戦を目指す! 男子シングルス2回戦を女子シングルス3回戦が行われた大会5日目、この日は大きな波乱もなく上位陣が順当に勝ち進む結果となった。男子シングルスでは、初のグランドスラムタイトルを目指す第4シードのアンディ・マレーがセンターコートの第3試合に登場し、ジャマイカ人として唯一今大会に出場しているダスティン・ブラウンをストレートで下した。女子シングルスでは、元女王のアナ・イバノビッチが今大会では3年振りとなる4回戦進出を決めた。 また女子ダブルスにクルム伊達公子と森田あゆみのペアが登場したが、第12シードペアにフルセットで敗れ、大会から姿を消している。 大会6日目は男子シングルスのボトムハーフ3回戦と、女子シングルスのトップハーフ3回戦が行われる。また、男子ダブルスの2回戦と3回戦、女子ダブルスの2回戦、そしてミックスダブルスの1回戦と2回戦も予定されている。
男子シングルスでは、第11シードのマリン・チリッチをフルセットの激闘の末に破った錦織圭が、2年振りの4回戦進出をかけて第21シードのアルベルト・モンタネスと対戦する。錦織は2008年のマイアミ・マスターズにおいてモンタネスと対戦しており、その時はストレートで敗戦している。それから2年、怪我を乗り越え大きく成長を遂げた錦織がリベンジを果たすか? 女子シングルスでは、上位進出をかけたシード勢同士の対戦が佳境を迎える。センターコートでは第4シードのイェレナ・ヤンコビッチと、第31シードのカイア・カネピが対戦する。メジャータイトルに手が届きそうで届かないヤンコビッチが、一時はランキングを下げたものの復活を遂げてきたカネピを迎え撃つ。またナイトセッションでは、第11シードのスヴェトラナ・クズネツォワと第23シードのマリア・キリレンコがロシア勢対決を行う。こちらも注目だ。 |
USオープンテニス2010 第7日
大会7日目見どころ/シード勢のサバイバル開始! 男女シングルスの3回戦が行われた大会6日目、2年振りの4回戦進出を目指した錦織圭だったが、5時間近い死闘を演じた2回戦で負担をかけた左足付け根の部分を負傷、第2セット序盤で無念の棄権敗退となった。また2年振り6度目の優勝を狙うロジャー・フェデラーは、3試合連続となるストレート勝ちで4回戦に駒を進めている。一方の女子では、キャロリーン・ウォズニアキ、マリア・シャラポワらが順当に勝ち進む中、第4シードのイェレナ・ヤンコビッチがカイア・カネピに足元をすくわれる波乱が起きている。 大会7日目は男子シングルスのトップハーフ3回戦と、女子シングルスのボトムハーフ4回戦が行われるほか、男子ダブルス3回戦と女子ダブルスの2回戦と3回戦、そしてミックスダブルスの2回戦が予定されている。また、ジュニア部門が本日から開幕し男女シングルスの1回戦が行われる。
男子シングルスでは、第1シードのラファエル・ナダルがノーシードのジル・シモンを迎え撃つ。両者は過去にハードコートで4度対戦しており、ナダルが3勝1敗と勝ち越してはいるがいずれの試合の接戦となっている。また今大会はノーシードとはいえ、かつてはトップ10として活躍していたシモンが相手だけに、これまでの2試合よりもタフな展開がナダルには予想される。初のUSオープン制覇、そして生涯グランドスラム達成への最初の関門となるのは間違いないだろう。
女子シングルスではベスト8進出をかけた戦いが始まる。中でも注目なのはセンターコート第1試合に予定されている第2シードのキム・クレイステルスとアナ・イバノビッチの対戦だ。今大会では初となるメジャータイトル保持者同士の対戦だけでなく、元女王同士、さらに親友同士の対戦ということもあって見どころは満載だ。また両者は前哨戦のシンシナティでも顔を合わせたが、その時は試合開始直後にイバノビッチが足を負傷し棄権、不運な形での決着となっていたが、最高の舞台で再試合となった。 |
USオープンテニス2010 第8日
大会8日目見どころ/いよいよ2週目スタート! 男子シングルス3回戦と女子シングルス4回戦が行われた大会7日目、ついに男子4強の一角が崩れた。その波乱の立役者となったのは第25シードのスタニスタス・ワウリンカ。ロジャー・フェデラーと同じくスイス出身のワウリンカは、かつてのトップ10時代を髣髴とさせるプレーで第4シードのアンディ・マレーを撃破した。女子シングルスでは、注目の女王対決でキム・クレイステルスがアナ・イバノビッチを破っているほか、地元の期待を背負うこととなったヴィーナス・ウィリアムズが2年振りのベスト8進出を決めている。 大会8日目は男子シングルスのボトムハーフ4回戦と、女子シングルスのトップハーフ4回戦が行われるほか、男女ダブルス3回戦とミックスダブルスの準々決勝が行われる。
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USオープンテニス2010 第9日
大会9日目見どころ/男子ベスト8が決定! 男女シングルスの4回戦が行われた大会8日目、王権復古を目指すロジャー・フェデラーが王者に相応しいテニスでベスト8入りを決めた。ナイトセッション第2試合に登場したフェデラーは、同い年のユルゲン・メルツァーと対戦、第2セットのタイブレークでは運も味方したが4試合連続のストレート勝ちでグランドスラム26大会連続となるベスト8進出を果たした。一方の女子では、第1シードのキャロリーン・ウォズニアキがマリア・シャラポワとのアイドル対決を制し、2年連続の決勝進出に向けて最初の関門を突破した。 大会9日目は男子シングルスのトップハーフ4回戦と、女子シングルスのボトムハーフ準々決勝が行われるほか、男女ダブルス準々決勝とミックスダブルスの準決勝が行われる。
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USオープンテニス2010 第10日
大会10日目見どころ/女子ベスト8がついに決定!
男子シングルス4回戦と女子シングルス準々決勝が行われた大会9日目、今大会のベストバウトとなるだろう戦いの末に、第8シードのフェルナンド・ベルダスコが同胞である第10シードのダビド・フェレールを撃破、2年連続となるベスト8進出を果たした。また女子シングルスでは、第2シードのキム・クレイステルスと第3シードのヴィーナス・ウィリアムズがそれぞれ勝利、決勝進出を懸けて準決勝で激突する。 大会10日目は男子シングルスのボトムハーフ準々決勝と、女子シングルスのトップハーフ準々決勝が行われるほか、男子ダブルス準決勝と女子ダブルスの準々決勝、そしてミックスダブルスの準決勝が行われる。
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USオープンテニス2010 第11日
大会11日目見どころ/男子ベスト4をかけた戦い! 男女シングルスの準々決勝が行われた大会10日目、男子シングルスのボトムハーフでは、3年連続でロジャー・フェデラーとノヴァーク・ジョコビッチが準決勝で対戦することとなった。一方の女子シングルスでは、第1シードのキャロリーン・ウォズニアキがノーシードのドミニカ・チブルコワを相手に横綱相撲で勝利したほか、ウィンブルドンのファイナリストでもあるベラ・ズヴォナレーワが快進撃を続けてきたカイア・カネピを一蹴、準決勝への切符を手に入れた。 大会11日目は男子シングルスのトップハーフ準々決勝がセンターコートで行われるほか、女子ダブルス準決勝とミックスダブルスの決勝が行われる。また、本日から車いすテニス部門が開幕する。
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USオープンテニス2010 第12日
大会12日目見どころ/女子シングルス決勝に勝ち上がるのは? 男子シングルスの準々決勝2試合が行われた大会11目、まずベスト4入りを決めたのは第12シードのミハイル・ヨージニ。第4シードのアンディ・マレーを破るなどの快進撃で自身初となるグランドスラム準々決勝まで勝ち進んできた第25シードのスタニスタス・ワウリンカをフルセットの激戦の末に制し、4年ぶりのベスト4進出を決めた。続いてナイトセッションで行われた試合では、第1シードのラファエル・ナダルが、同胞で第8シードのフェルナンド・ベルダスコをストレートで一蹴。生涯グランドスラム達成に向けて、さらに力強く近づいた。 また、ミックスダブルス決勝も行われており、地元ペアのリーゼル・フーバー/ボブ・ブライアン組がタイトルを獲得。今大会最初のチャンピオンとなった。 大会12日目は女子シングルス準決勝2試合がデイセッション行われるほか、男子ダブルス決勝と女子ダブルス準決勝が行われる。
この他の試合では、車いすテニス部門の男子シングルス準決勝に国枝慎吾が登場する。公式戦100連勝を達成し今なお進化を続ける絶対王者が頂点を目指す。 |
USオープンテニス2010 第13日
大会13日目見どころ/スーパーサタデー! 女子シングルス準決勝2試合が行われた大会12日目、ついに今年の女子ファイナルの舞台を彩る役者が揃った。まず決勝進出を決めたのは、第7シードのベラ・ズヴォナレーワ。今大会ここまで順調に勝ち進んできた第1シードのキャロリーン・ウォズニアキをストレートで圧倒、ウィンブルドンに続きグランドスラム2大会連続となるファイナル進出を決めた。続いて行われた準決勝ではディフェンディング・チャンピオンであり第2シードのキム・クレイステルスが第3シードのヴィーナス・ウィリアムズを逆転で撃破、大会連覇に王手をかけた。 また男子ダブルス決勝も行われており、第1シードのブライアン兄弟が第16シードのボパンナ/クレシ組に勝利、グランドスラム通算9勝目を挙げている。また試合直後に行われた表彰式では、パキスタン人であるクレシが平和を訴えるスピーチを行い、場内から喝采を集めた。 大会13日目は男子シングルス準決勝2試合と女子シングルス決勝がセンターコートで行われる「スーパーサタデー」となっている。
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USオープンテニス2010 第14日
大会14日目見どころ/遂に男子ファイナル! 男子シングルス準決勝2試合と女子シングルス決勝が行われた大会13日目、ついに今年最後のグランドスラムのフィナーレを飾る2人が決まった。この日の第1試合に登場した第1シードのラファエル・ナダルは、第12シードのミハイル・ヨージニをストレートで一蹴、自身初となる決勝進出を決めた。続いて行われた試合では、第3シードのノヴァーク・ジョコビッチが第2シードのロジャー・フェデラーをフルセットの接戦で下し、2007年以来となる決勝進出を決めている。今大会では3年連続でフェデラーの後塵を拝していたジョコビッチだが、ようやく一矢報いることに成功した。 そしてスーパーサタデーのメインイベントである女子シングルス決勝では、ディフェンディング・チャンピオンで第2シードのキム・クレイステルスが、グランドスラム2大会連続で決勝進出を果たしていた第7シードのベラ・ズヴォナレーワを圧倒、大会連覇を達成している。 大会最終日は男子シングルス決勝と女子ダブルス決勝がセンターコートで行われる。
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USオープンテニス2010 第14日
大会15日目見どころ/恵みの雨になるか? 男子シングルス決勝が予定されていた大会14日目、今年最後のチャンピオンを決める準備は整っていた。しかし、午後から雨が降り出し今大会初めてとなる順延の決定が下された。今大会は他の3大会とは違い準決勝と決勝の間に休養日を設けていないため、準決勝でロジャー・フェデラーとのフルセットの激戦を演じていたノヴァーク・ジョコビッチが不利との見方が大勢であったが、この延期により期せずして休養日を得ることが出来た。 また、男子シングルスの前に行われていた女子ダブルス決勝では、第2シードのリーゼル・フーバー/ナディア・ペトロワ組が第6シードのヴァニア・キング/ヤロスラーヴァ・シュウェドワ組に対し、あと3ポイントで勝利というところで中断。タイトルの行方は翌日以降に持ち越されることとなった。 大会最終日は男子シングルス決勝が行われるほか、女子ダブルス決勝が再開される。
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USオープン2010 総括
総括 今年もニューヨークで新しい歴史が作られた。男子シングルス第1シードであり世界ランク1位のラファエル・ナダル。24歳にして数々の記録を打ち立てている新王者が、決勝で第3シードのノヴァーク・ジョコビッチを圧倒し今大会初制覇。そして、オープン化以降で最年少となる生涯グランドスラムを達成し、新しい時代の到来を高々に宣言した。
女子ダブルスではヴァニア・キング/ヤロスラーヴァ・シュウェドワ組がリーゼル・フーバー/ナディア・ペトロワ組との2日間に渡る決勝を制し、ウィンブルドンに続きメジャータイトルを獲得した。 ミックスダブルスでは、地元勢のボブ・ブライアンとフーバーのペアがクレシ/クベタ・ペシュキ組を圧倒してタイトルを獲得。ブライアン兄弟の弟であるボブは、今大会2冠を達成した。
女子シングルスには、クルム伊達公子と森田あゆみが本戦に出場したが、両者ともに初戦からシード選手に当る厳しいドローとなり2回戦進出はならなかったものの、初めてペアを組んだダブルスで初戦を突破している。 車いすテニス部門に出場した国枝慎吾は、準々決勝、準決勝と快調に勝ち進み決勝進出を果たすと、雨で順延となった決勝を対戦相手が棄権し優勝。素直に喜べないながらも、今大会3連覇とともに今年のグランドスラム完全制覇となった。 |