男子テニスで今年1月に現役を引退した元世界ランク33位の
J・ミルマン(オーストラリア)は20日にSNSを更新。世界ランク1位の
J・シナー(イタリア)が今年3月に禁止薬物検査で陽性を示したものの出場停止とならなかったことに言及し「シモーナ(ハレプ)の惨事より1000倍もうまく対処した」とITIA(国際テニス インテグリティ・エージェンシー)の対応を擁護した。
>>【画像】シナー 前週シンシナティOPで優勝、自身のSNSに写真投稿<<>>チョリッチらウィンストンセーラム組合せ<<テニスの不正を監視することを目的とした機関、ITIAは20日、シナーが今年3月に禁止薬物クロステボルの検査で2度陽性反応を示していたものの無実であったことを発表。
この発表によると今年3月のBNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、ATP1000)で実施された2度の検査で使用が禁止されている薬物のクロステボルがシナーから低濃度で検出された。
本来は禁止薬物が検出された時点で暫定的に出場停止処分となるものの、選手には異議を申し立て出場停止処分を解除する権利があるとし、シナーはこの申し立てを行い認められたため、これまで試合に出場できたという。
その後、シナー本人とシナーのチームのメンバーは全面的に調査に協力。調査の結果、シナーのサポートメンバーがクロステボルが含まれる市販のスプレーを自身に使用した後に、シナーをマッサージしたことで意図せずして皮膚からシナーの体内に禁止薬物が取り込まれたことが認められた。
シナーには今回の件について過失や怠慢がなかったことが認められたため、その後の出場停止処分は下されず。しかし、規則に基づきBNPパリバ・オープンで4強入りした時に獲得した賞金325,000ドル(約4,700万円)とランキングの400ポイントは没収されることになった。
そしてミルマンはこの一件に関してSNSで言及し次のように投稿。シナーの件は女子テニスで元世界ランク1位の
S・ハレプ(ルーマニア)の件と比較されており、そのことにも触れている。
「結論を急ぐ前に、ヤニック・シナーの体内からは10億分の1グラム未満の禁止薬物が検出されました。僕は彼を信じています。混入を考慮して基準値を変えるべきかもしれません。最後に、テニスを含む全てのスポーツ選手がTUE(治療目的使用に係る除外措置)を使用することを許可しているのに、なぜこの件で大騒ぎになっているのでしょうか?」
「さらに、ITIAはシモーナ(ハレプ)の惨事よりも1000倍もうまく対処しました。ヤニック(シナー)はツアーでプレーする選手の中で最も良い人だ。批判する前にせめて報告書を読んでほしい」
なお、ハレプは2022年10月21日にドーピング検査で陽性反応を示したとITIAが発表し4年間の出場停止処分に。しかし、今年3月、スポーツ仲裁裁判所(CAS)はハレプの控訴を支持し「重大な過失や落ち度はなかった」と結論付け出場停止期間を9ヵ月に短縮。処分が下されてから約1年半後にようやく競技復帰が可能となった。
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