テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は1日、男子シングルス3回戦が行われ、第4シードの
A・ズベレフ(ドイツ)が第26シードの
T・フリークスポール(オランダ)を3-6, 6-4, 6-2, 4-6, 7-6 (10-3)の4時間14分に及ぶフルセットの死闘の末に破り、7年連続7度目のベスト16進出を果たした。試合後の会見でズベレフは自身が2年前に比べ落ち着いているか問われ「もうラケットは壊さない」と明かした。
>>【動画】4時間超え死闘をズベレフが制す、試合ハイライト<<>>ジョコビッチ、シナー、アルカラスら全仏OP組合せ<<27歳で世界ランク4位のズベレフは全仏オープンの前哨戦に当たるBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)で優勝を飾り、今大会を優勝候補の一角として迎えた。
全仏オープンに出場するのは9年連続9度目であり2021年から3年連続で4強入り。今大会では1回戦で、今季での引退を示唆しており同大会で14度の優勝を誇る元世界ランク1位の
R・ナダル(スペイン)を下し初戦突破。2回戦では世界ランク115位の
D・ゴファン(ベルギー)を破り3回戦に駒を進めた。
世界ランク25位のフリークスポールと顔を合わせた3回戦、第1セットを先取されたズベレフだが第2セットで1度、第3セットで2度のブレークを奪いセットカウント2-1と逆転に成功する。勝負を決めたいズベレフだったが、第4セットでは5度のブレークポイントを握りながらブレークを奪うことができず。自身は第5ゲームでダブルフォルトが絡みブレークされ、2セットオールに追いつかれる。
そしてファイナルセット、先に2度のブレークを許しゲームカウント1-4と崖っぷちに立たされたズベレフ。それでもここから2度のブレークバックを果たし10ポイントマッチのタイブレークに持ち込む。このタイブレークでは5度のミニブレークに成功し、4時間14分に及ぶ死闘を制した。
試合後の会見でズベレフは「ゲームカウント1-4、ダブルブレークで負けているとき、特にファイナルセットで彼のようなビッグサーバー相手にいつも勝てるとは限らない。だから、勝てたことはとてもうれしいよ」とコメントした。
また、会見で「2年前とは少し違う選手になっていますね。外から見ていると落ち着いているように見えます。特に今日のような難しいピンチの場面では2・3年前よりも落ち着いていて集中しているように見えますが、どうでしょうか」と問われたズベレフは次のように答えている。
「年齢とともにやってくるものだと思う。成熟とともにね。自分自身に言い聞かせたよ。違うタイプの選手になりたいし、違うタイプのお手本にもなりたいと思っている。もうラケットを壊さないし、警告もほとんど受けない」
「かなり自分自身に取り組んできた。テニスは明らかに精神的なゲームだからね。コート上で改善が見られるようになったのはうれしい」
勝利したズベレフは4回戦で第13シードの
H・ルーネ(デンマーク)と対戦する。ルーネは3回戦、ラッキールーザーで本戦入りした世界ランク145位の
J・コバリク(スロバキア)を7-5, 6-1, 7-6 (7-2)のストレートで下しての勝ち上がり。
同日には第5シードの
D・メドベージェフ、第7シードの
C・ルード(ノルウェー)、第8シードの
H・フルカチュ(ポーランド)、第10シードの
G・ディミトロフ(ブルガリア)、第11シードの
A・デ ミノー(オーストラリア)、第12シードの
T・フリッツ(アメリカ)、第21シードの
F・オジェ アリアシム(カナダ)、第23シードの
F・セルンドロ(アルゼンチン)が16強に駒を進めた。
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