車いすテニスのマイアミ・オープン インビテーショナル(アメリカ/マイアミ、ハード)は27日に男子シングルス決勝が行われ、2023年に現役を引退した元世界ランク1位の
国枝慎吾が現世界ランク1位の
A・ヒューエット(イギリス)を激闘の末に6-7 (3-7), 6-3, 6-3の逆転で破り優勝を飾った。
>>アルカラス、シナーらマイアミOP組合せ<<今年2月に40歳となった国枝は、2023年1月に世界ランク1位のまま現役を引退。
現役時代には、四大大会の車いすテニス部門で男子歴代最多となる50回(シングルス28回、ダブルス22回)の優勝を記録。また、パラリンピックではシングルスで金メダルを3個、ダブルスで1個獲得しており、四大大会とパラリンピックを制覇する生涯ゴールデンスラムを達成したまさに車いすテニス界のレジェンドである。
その国枝は今回、今年初開催となったマイアミ・オープンの車いすテニス部門にトーナメント・ディレクター兼プレーヤーとして参加。
国枝以外の出場者はいずれも現役選手として第一線を走っている世界ランク1位のヒューエット、同3位の
G・フェルナンデス(アルゼンチン)、同5位のG・リード(イギリス)の3名。
国枝が最後に公式戦に出場したのは2022年11月だったが、ブランクを感じさせないプレーで準決勝では同3位のフェルナンデス相手に6-3, 6-1のストレートで勝利し決勝進出を果たした。
決勝で顔を合わせることになったのは同1位のヒューエット。現役時代の対戦成績は国枝から15勝13敗とほぼ互角で、最後に対戦した2022年の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)決勝ではヒューエットがストレートで勝利している。
迎えた決勝戦、国枝は第1セットをタイブレークの末に落としたものの、そこから2セットを奪い返し、現世界ランク1位のヒューエット相手に逆転勝ちを収め初代王者に輝いた。
大会公式サイトには国枝のコメントが英語で掲載されており「去年引退して1年半くらいブランクがあって世界ランク1位を倒したので、この勝利は信じられないです」と語った。
また、試合後に自身のインスタグラムを更新した国枝は日本語でもコメントした。
「トーナメントディレクター兼プレーヤーで参加してるこの大会、決勝は現世界一位Hewettにフルセットの激戦で、なんと優勝。色々な選手に指導することが多いので、自分でもテクニックや戦術をもう一度確認出来ていることが、自身のテニスにも生きたかもしれませんね。明日はダブルスです!」
国枝は28日に行われるダブルスでフェルナンデスとペアを組み、ヒューエット/ リード組とタイトルをかけ争う。
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