テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は10日、男子車いすテニスのシングルス決勝が行われ、第1シードの
国枝慎吾が第2シードの
A・ヒューエット(イギリス)を4-6, 7-5, 7-6 (10-5)の逆転で破り、悲願の大会初優勝を飾るとともに、四大大会とパラリンピックを制覇する生涯ゴールデンスラムを達成した。試合後の会見ではタイトル獲得の喜びを明かした。
>>ジョコビッチ優勝、ウィンブルドン男子 結果・組合せ<<今季、1月の全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)と6月の全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)を制した国枝。前日のダブルス決勝でも
G・フェルナンデス(アルゼンチン)とペアを組み優勝を飾っていた。
この試合、序盤からブレークの奪い合いとなるも第1セットを落とした国枝。第2セットではサービング・フォー・ザ・マッチを握られるもそこから逆転し1セットオールに戻す。ファイナルセット、序盤で3ゲーム連取を許す厳しい展開となるもタイブレークに持ち込んで3時間20分に及ぶ熱戦の末に勝利し、単複制覇を成し遂げた。
試合後の会見で国枝は「とてもタフな試合。キャリアの中でも最もタフな試合の一つでした。そうですね、決して諦めないということが、この試合のキーポイントでした」と語った。
「このタイトルは芝ということもあり、とても難しいと思います。クレーコートでの戦績はあるのですが、以前は芝でのプレーがあまりよくなかったんです。だから、ウィンブルドンは自分にとって一番難しいタイトルだと思っていました。でも、今年は芝でいいプレーする方法を見つけることができたんです。だから、今は芝でもいいプレーができると言えるんです」
「2020年の東京オリンピック以来、非常に特別な瞬間でしたね。私のキャリアの中で最大のハイライト。でも、今回もその時と同じでしたね。本当にこのタイトルを取りたかったんです。私の年齢が38歳なので、今回が最後のチャンスだと思っていました。そうですね、とてもうれしいです」
国枝は今回の優勝によりグランドスラムでシングルス28勝、ダブルスで22勝の通算50勝を達成。さらに、生涯ゴールデンスラムを達成した。
また9月に開催される全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)では、年間グランドスラム達成を目指す。
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