男子プロテニス協会のATP公式サイトは26日、世界ランク73位の
F・ティアフォー(アメリカ)のボイスコラムを掲載。自身のルーツへの思い、黒人文化への理解を求める考えを明かした。
>>錦織ら全仏OP対戦表<<>>錦織 初戦1ポイント速報<<23歳のティアフォーは2018年のデルレイビーチ・オープン( アメリカ/デルレイビーチ、ハード、ATP250)でツアー初優勝。2019年には自己最高の世界ランク29位を記録している。
コラムの冒頭では黒人コミュニティの未来について語った。
「NFL(アメリカンフットボール)やNBA(バスケットボール)の選手たちが低所得者層の学校に出向き、子どもたちに『僕らが子どもたちを気にかけていること。かつては自分たちも彼らのような生活だったこと。そして、孤独ではないこと、トンネルの先には光があること』を伝えている。子どもたちを元気づけ、自分たちが生きている輪の外にも人生があることを伝えることが目的だ。ウィル・スミスは「今いる場所ではなく、これから行く場所が重要だ」という言葉を語っていて、僕はそれが心に残っているけど、これには大きな意味がある。黒人の個人それぞれに力を与えることだ」
「みんなにセリーナ・ウィリアムズのようになってほしいとは思ってない。自分のレーンがどこであれ、そのレーンを見つけてほしい。でも、そのレーンをどうやって作るのか?それが本題なんだ。どうすればより多くの人に、なりたい人になれると思ってもらえるだろうか?学校に莫大な資金を投入することなのか、コミュニティプロジェクトに5,000万ドルを投じて交通手段や食料を確保することなのか、あるいは大学の奨学金を得ることなのかはわからない。子どもたちが大学に進学することは大きな意味を持ち、その経験は自身の全体的な見方を変えることができる。すべての人にそのような手段があるとは言えないけど、真の変化をもたらすためにはこのようなアイデアを実行する必要がある」
「しかしその前に、より多くの人々が文化を理解し、黒人の日常生活がどのようなものであるかを知る必要がある。これは既存の考え方を変えることで難しいことだけど、僕らのプラットフォームを利用して意識を高めていくことの重要性につながるはずだ。テニスコートで成果を上げれば上げるほど、テニスコートの外でも成果を上げたいと思うようになる」
最後にティアフォーは自身の目標を語った。
「僕のキャリアの目標を考えると、グランドスラムでの優勝が頂点となる。そのトロフィーをアフリカに持ち帰りたいという夢をずっと持っているんだ。僕の両親はシエラレオネから移住して、僕らが素晴らしい子ども時代を過ごせるように多くの苦労をしてきた。そんな両親が僕の活躍を見て、トロフィーを故郷に持ち帰ることができたらそれはとても素晴らしいこと。その瞬間にみんなを巻き込み、子どもたちに『こんなこともあるんだ』と思わせたい」
「彼らが直面している苦難は現実のもので、それは多くのことを象徴している。僕の存在よりもはるかに大きなことなんだ。僕はワシントンDCのコミュニティのために貢献したいと思っているけど、両親の出身地であるアフリカのために貢献することは、彼らにとっても大きな意味を持つと思う。僕が手にした遺産は、彼らのために何をするかに全てかかっているような気がする。それが僕の最終的な目標だよ」
ティアフォーは30日に開幕する全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)1回戦で世界ランク86位の
S・ジョンソン(アメリカ)と対戦する。
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