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2003年の全仏オープン覇者で元世界ランク1位のJ・C・フェレーロ(スペイン)が水曜日に、10月22日から祖国スペインはバレンシアで開催されるバレンシア・オープンを最後に現役引退する事を発表した。
32歳のフェレーロは「バレンシア・オープンが現役最後の大会になる。引退するには一番の場所だと思っている。ここ数年は怪我泣かされて満足なシーズンを送る事が出来なかった。今シーズンは、プロになって14年間持ち続けた情熱を保つ事が出来ない複雑なシーズンになってしまったよ。」と引退を決めた気持ちを語った。
「新しい人生や新しいプロジェクトを迎える事にはとてもワクワクしている。バレンシア・オープンを通じて、これからもテニスには関わって行く事だろう。アカデミーやチャリティ基金などでね。」と2003年の同大会チャンピオンであるフェレーロは、引退後もテニスには携わって行く事を明かした。
世界ランク1位に上り詰めた2003年が彼のテニス人生では最高のシーズンであった事は言うまでもない。その年の全仏オープンでは自身唯一となるグランドスラム優勝を飾り、その後の全米オープンでも1975年以来となるスペイン人選手の決勝進出を成し遂げ、その後に発表された世界ランクで頂点へと上り詰めた。
国を代表して戦うデビスカップでも2000年にスペインの初優勝に大きく貢献した。その決勝戦ではオーストラリアと対戦し、シングルスでP・ラフター(オーストラリア)とL・ヒューイット(オーストラリア)を下す活躍を披露した。
「テニス人生で最高の思い出の1つは、2000年のデビスカップでの優勝さ。その優勝での祖国の反響の凄さを痛感させられた。もちろん、テニス選手としてグランドスラムでの優勝や、世界1位に上り詰める事もまさしく重要な功績だという事は言うまでもないけどね。真剣勝負の世界を恋しく思うだろう。そのむなしさを埋めてくれる物を探す事は本当に難しいだろう。」
フェレーロは昨年、ドイツはシュトットガルト大会での優勝が自身15回目のタイトル獲得で、加えて18回のツアー準優勝を飾り、グランドスラムでは4大会全てでベスト8以上の成績を残すなど、クレーを得意としながらも他のサーフェースでも安定した成績を残していた。
先に行われた全米オープンでのA・ロディック(アメリカ)の引退に続きフェレーロの引退表明。今年もこうして歴史を刻んだ名選手達がコートを去る事となった。第2の人生にも幸多かれ。
(翻訳/弓削忠則)
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