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テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は大会8日目の3日、女子シングル4回戦が行われ、第2シードのA・ラドワンスカ(ポーランド)が敗退する波乱に見舞われた。その波乱の立役者は第20シードのR・ビンチ(イタリア)で、ラドワンスカを6-1, 6-4のストレートで退けて、自身初となるグランドスラムでの8強入りに成功した。
世界ランク2位で安定したプレーに定評のあるラドワンスカだったが、この日はバックハンドのスライスを多用し近年の選手では珍しくネットへも詰めてくるビンチのプレーに翻弄され、20本もの凡ミスを犯してしまった。この日ラドワンスカのウィナーは18本のみで、ダブルフォルトを4本も犯す不安定ぶりだった。
一方のビンチは29本のウィナーに対し、凡ミスは16本と攻撃的なプレーを披露。ネットでも30回中21回でポイントを重ねるなど、自身のプレーを貫き76分の快勝で勝利をものにした。
「これまでの対戦では4回とも負けていたけど、今日は素晴らしいプレーが出来た。第1セットは特に信じられないテニスが出来て、第2セットでは徐々に彼女(ラドワンスカ)のプレーも良くなって来た。でも、時には目を閉じてただプレーに集中したの。そうするとボールがどんどん相手コートに入って行った。本当に信じられない。」と試合後、興奮したビンチはコート上でのインタビューで語っていた。
ビンチはこれで自身2度目のトップ5選手からの勝利だった。最初は去年のトロント大会で、当時世界ランク1位のC・ウォズニアキ(デンマーク)を下していた。2度目の今回は特に、グランドスラムの大舞台で演出し、加えて自身初のベスト8入りを手にする大金星となった。
その準々決勝でビンチは、同じイタリア人でダブルスパートナーでもあるS・エラーニ(イタリア)と対戦する。第10シードのエラーニもこの日、第6シードのA・ケルバー(ドイツ)を7-6 (7-5), 6-3で下す金星を飾っての勝ち上がり。
親交の厚いエラーニとの対戦にビンチは「彼女と対戦出来るのは嬉しい事。少なくとも一人のイタリア人はベスト4に行ける訳だし。彼女は親友だから、今日のケルバー戦に勝利出来た事を嬉しく思う。お互いにとって、信じられない一週間だし、信じられない大会になっている。」と、お互いの好成績を喜んでいた。
この日行われた試合結果は以下の通り。
R・ビンチ (20) ○-× A・ラドワンスカ (2), 6-1, 6-4
S・ウィリアムズ(アメリカ) (4) ○-× A・フラヴァコバ(チェコ共和国), 6-0, 6-0
S・エラーニ (10) ○-× A・ケルバー (6), 7-6 (7-5), 6-3
A・イバノビッチ(セルビア) (12) ○-× T・ピロンコバ(ブルガリア), 6-0, 6-4
(翻訳/弓削忠則)
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