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八百長疑惑の渦中の人、N・ダビデンコ(ロシア)がATPに反撃を始めた。ダビデンコは世界のプロテニスを統制するATPを「まったく信用できない」と述べている。
問題となっているのは、昨年8月にポーランド・ソポットで行われたオレンジ・プロコム・オープンの2回戦で、ダビデンコがM・バッサロ=アルグエッロ(アルゼンチン)に敗れた試合。ATPは現在、この試合に対するかけ金に不正が見られたという理由で調査を行っている。26歳のダビデンコは、この問題において不当に扱われたと感じている。
世界4位のダビデンコは、昨年の全米オープンの最中に、電話の通話記録を提出するように求められた。また、10月下旬にロシアで行われたサンクトペテルブルク・オープンの2回戦、M・チリッチ(クロアチア)戦でも「全力で戦わず」逆転負けしたことで2千ドルの罰金を科されていた。
後者についてはその後ダビデンコが異議申し立てを行い、ビデオ判定の結果、罰金処分が取り下げられたが、前者の調査は依然として続いている。
ダビデンコは今週のBBCスポーツの取材に対し「怒りを感じている。なぜなら調査にものすごい時間がかかっているからだ。」と答えた。「ATPが僕から何を欲しがっているのか理解できない。ATPには全てを、全ての情報を渡したよ。これは一体いつ終わるというんだろう。もうATPを信じられないね。」
「ATPは僕をトップ10から引きずり落としたいだけなのかも知れない。僕よりランキングが低いけどATPにかわいがられている選手がいて、その選手の人気度を上げたいだけなのかも知れない。」
懸案のバッサロ=アルグエッロ戦では、ダビデンコが第1セットを難なく奪った後、第2セットを3-6で落とし、その後、足の怪我で棄権している。
「みんなは、僕は世界4位だから、世界ランク100位の選手には負けたりしないと考えている。でも僕は、疲れていたり、故障していたり、たまたまやる気がない選手を見ても理解できるね。僕たちはロボットではないんだよ。」
14日からスタートする全豪オープンでは、ダビデンコは第4シードとなっている。
ATPのCEOであるエティエンヌ・ド・ヴィリエ氏は、ダビデンコのコメントに対し、調査はダビデンコに対するものではない、と強調した。
氏は「この問題はダビデンコやバッサロ=アルグエッロだけをめぐるものであると言ったことはない。これは不正なかけ金に関する調査であり、解決せねばならない問題である。」と話した。
「彼(ダビデンコ)の不満は理解できるが、われわれはテニス界の品位を守ることを目的としており、徹底的に、包括的に、そして公正に調査を行う義務がある。」
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