テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は日本時間12日(現地11日)、女子シングルス準決勝が行われ、第31シードの
B・クレチコバ(チェコ)が第4シードの
E・ルバキナ(カザフスタン)を3-6, 6-3, 6-4の逆転で破り、同大会初の決勝進出を果たすとともに、約3年ぶり2度目の四大大会制覇に王手をかけた。試合後にクレチコバは「いまこの瞬間を楽しめている」と語り、タイトル獲得に意気込んだ。
>>【動画】世界4位ルバキナ撃破!クレチコバ勝利の瞬間!<<>>クレチコバらウィンブルドン組合せ<<>>ジョコビッチらウィンブルドン組合せ<<世界ランク32位で28歳のクレチコバは、2021年の全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)で四大大会のシングルス初優勝。ウィンブルドンでは同年に記録した16強入りが最高成績となっていた。
それでも今大会は1回戦で世界ランク38位の
V・クデルメトバ、2回戦で同69位の
K・ヴォリネッツ(アメリカ)を下し3回戦へ。3回戦は同83位の
J・ブザス・マネイロ(スペイン)(スペイン)が試合途中で棄権しベスト16に進出すると、4回戦で第11シードの
D・コリンズ(アメリカ)、準々決勝で第13シードの
J・オスタペンコ(ラトビア)を退け4強入りした。
世界ランク4位のルバキナとの顔合わせとなった準決勝の第1セットは両者サービスキープに苦戦。クレチコバは2度のブレークを果たすも、自身は3度のブレークを許し先行される。しかし第2セット、3度のブレークポイントをしのいだクレチコバは、第6ゲームでルバキナのダブルフォルトなどのミスを活かしてブレークを奪うと1セットオールに追いつく。
そしてファイナルセット、クレチコバは第7ゲームでブレークポイントを握ると、最後はラリー戦を制してブレークに成功。クレチコバはこのリードを守り切り、同大会では初、四大大会では2度目の決勝へ駒を進めた。
ウィンブルドン公式サイトにはクレチコバのコメントが掲載されている。
「ウィンブルドンの決勝に行けるなんて想像もしていなかったし、ここまで違う選手になれるなんて(笑)。でも、すべてを乗り越えて戦うことができたこと、そして今ここにいられることをとてもうれしく思っているわ」。
「(優勝した)パリのときよりも、この瞬間を楽しんでいるわ。私にとっては、あの時の方がストレスが多かったの」
決勝では第7シードの
J・パオリーニ(イタリア)と対戦する。パオリーニは準決勝で世界ランク37位の
D・ヴェキッチ(クロアチア)を下しての勝ち上がり。
クレチコバは決勝戦について「ウィンブルドンの決勝に進出できたことは、私たち2人にとって素晴らしい旅。大会中、彼女(パオリーニ)の試合はスコアを追って少し見ただけで、実際には見ていない。自分の試合に集中していたから。決勝は難しい試合になると思う。激しい戦いが予想されるわ」と語っている。
一方、敗れたルバキナは2022年のウィンブルドン女王として2年ぶり2度目の大会制覇を狙っていたが、惜しくも準決勝敗退となった。
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