男子プロテニス協会のATPは12日、公式サイトで2017年のグランドスラム番狂わせトップ5を発表した。
【第5位:全米オープン2回戦 ルブレフ vs ディミトロフ】G・ディミトロフ(ブルガリア)は、2014年以来となるトップ10返り咲きを果たした直後の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)で好成績が期待されていた。2週前のW&Sオープン(アメリカ/シンシナティ、ハード、ATP1000)ではマスターズ初優勝を飾っていた。
将来を期待されている19歳の
A・ルブレフ(ロシア)は今季、徐々に頭角を現した。
この試合、第1・第2セットで先にブレークを許したのはルブレフだった。しかし、武器である強烈なフォアハンドでディミトロフを攻め続けた。そして、いずれのセットも逆転で奪うと流れを掴み、ルブレフが7-5, 7-6(3), 6-3のストレートで勝利した。
これはルブレフにとってキャリア初となるトップ10選手からの勝利で、勢いそのままに準々決勝進出を果たした。これは2003年の
A・ロディック(アメリカ)以来となる最年少での8強入りとなった。
その後、ルブレフは今季新設された21歳以下の最終戦であるネクスト・ジェネレーションATPファイナルズ(イタリア/ミラノ、室内ハード)への出場権を獲得し、準優勝を飾った。
【第4位:ウィンブルドン1回戦 メドヴェデフ vs ワウリンカ】当時世界ランク3位の
S・ワウリンカ(スイス)を6-4, 3-6, 6-4, 6-1で下した21歳の
D・メドヴェデフ(ロシア)は、この勝利までグランドスラムで勝利したことがなく、ウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)本戦の舞台にも立ったことがなかったが、いきなりトップ5選手を倒す番狂わせを演じた。
これまでワウリンカは、2014年の全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)、2015年の全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)、2016年の全米オープンを制し、生涯グランドスラムの達成はウィンブルドンの優勝だけだった。
それに向けてワウリンカは芝シーズンの間、元世界ランク1位の
P・サンプラス(アメリカ)のコーチを務めていたP・アナコーンをチームに招へいしてウィンブルドンへ臨んでいた。
しかし、準優勝を飾った今年の全仏オープンで膝に問題を抱えていたワウリンカは、この敗戦を最後にシーズンを切り上げ、年内全大会を欠場した。
【第3位:全仏オープン1回戦 ベルダスコ vs ズベレフ】A・ズベレフ(ドイツ)は直前に出場したBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)決勝で
N・ジョコビッチ(セルビア)を下してマスターズ初優勝を飾り、トップ10デビューを果たしていた。
臨んだ全仏オープンでは多くの期待を背負うズベレフだったが、1回戦で対戦したのは元世界ランク7位で当時33歳の
F・ベルダスコ(スペイン)だった。
2016年の全豪オープン1回戦で
R・ナダル(スペイン)を下すなど大物食いを演じてきたベルダスコは、この試合で若手期待のズベレフを6-3, 3-6, 6-4, 6-2で下した。
グランドスラムの連続出場を56大会としていたベルダスコは、全仏オープン1回戦での成績を13勝1敗へ伸ばした。
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