国内テニスツアーの橋本総業全日本テニス選手権(東京/有明テニスの森、ハード、賞金総額約2千6百万円/優勝賞金男女共に4百万円)は5日、男子シングルス2回戦、ダブルス準々決勝が行われ、予選突破の
鈴木貴男(日本)は第6シードの
関口周一(日本)に1-6, 4-6のストレートで敗れ、試合後に会見を行い、今の若手選手や全日本選手権に求めるものなどについて話した。
昔に比べ若手のレベルは上がってきているかという問いに対して、「どうですかね、今大会のトップは杉田(祐一)くらいで、単純に比較はできないですね。ただドローサイズが変わって、ドローによっては得する選手も、シードに入れなくて損する選手もいると思うので、テニス的にはみんなそれなりのレベルを持っていると思います。」
「数字だけでいうとランキング200番以内にあれだけの選手がいるのに、200番台から300番台の選手にちょっとレベルの差があるのではないかと思います。杉田、守屋(宏紀)、ダニエル(太郎)、西岡(良仁)に比べ、内山(靖崇)、仁木(拓人)、吉備(雄也)、近藤(大生)、関口(周一)たちは練習や、やっていることを見ると差はあるのかなと感じます。この差が無くなってくると若い選手はグランドスラム予選に引っかかるようになってレベルが上がるのではないかと思います。」
「全日本に出る選手は何を欲しがっているのかそれぞれ違うと思います。タイトルなのか、上位選手との対戦なのか、賞金なのかそれぞれ思惑があると思います。昔のほうがタイトルを欲しがっている選手がいたと思います。僕も昔は優勝して早く卒業したいと思っていたこともあるし、2007年にはタイトルが欲しいと思っていたし。」
来年は出場するかという問いに対し、「出れればね。」と笑って答え、「今回89回大会なので90回記念大会には出たいですね。僕自身はいいプレーをすることが目的と、見てもらいたいだったり。来年はさらに厳しいと思いますが、本戦で1つでも多く勝ちたいと思っていますがそれだけで満足とは全然思っていません。全日本の大会としてもっとホスピタリティだったり、いろんな部分で成長してほしいというか、観客やプレーヤー、スタッフ全員が最高の大会ですと言えるような大会にしたいです。選手自身も作るべきだし、(環境を)作ったうえで出場したいです。いい環境でプレーしたいし、いい環境でプレーできればお客さんも絶対満足するし、僕はこの年齢になってこういった部分を求めます。」
鈴木貴男は6日から行われるミックスダブルスに
大前綾希子(日本)と組んで出場することが決まり、「遊びではありません。出るからには強い相手と戦いたいですし、初戦は第2シード(
佐藤文平(日本)/
宮村美紀(日本)組)と戦うのでさっさと追い返したいです。大きな目的はミックスであれ、ダブルスであれ僕のプレーを少しでも見たいと思ってくれる方がいるのであれば1試合でも多くプレーをしたいです。」と笑顔で答えた。
この日行われた結果は以下の通り:
【男子シングルス2回戦】
○
内山靖崇(日本)(2) vs ●
松尾友貴(日本) 6-1, 6-2
○関口周一(6) vs ●鈴木貴男(QF) 6-1, 6-4
○
片山翔(日本) vs ●
綿貫裕介(日本) 6-4, 6-0
【男子ダブルス準々決勝】
○
今井慎太郎(日本)/ 古田陸人組 vs ●
小ノ澤新(日本)/
杉田祐一(日本)組(3) 7-6 (7-5), 6-2
○
仁木拓人(日本)/
吉備雄也(日本)組 vs ●
井藤祐一(日本)/
竹内研人(日本)組 6-4, 7-6 (7-5)
○佐藤文平/ 片山翔組(2) vs ●
佐野紘一(日本)/
江原弘泰(日本)組(2) 6-3, 6-3
【女子シングルス2回戦】
○
江口実沙(日本)(1) vs ●大前綾希子 6-2, 6-2
○
瀬間詠里花(日本)(6) vs ●
高畑寿弥(日本) 6-3, 6-3
○
田中真梨(日本) vs ●
久見香奈恵(日本) 7-6 (7-4), 6-2
【女子ダブルス準々決勝】
○
田中優季(日本)/
鮎川真奈(日本)組 vs ●
磯貝綾子(日本)/ 福井恵実組 7-5, 2-6, 6-3
○
日比野菜緒(日本)/
澤柳璃子(日本)組 vs ●
瀬間友里加(日本)/ 瀬間詠里花組(2) 6-3, 6-3
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