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男子テニスで、今シーズンの後半を膝の怪我により今季を終えたR・ナダル(スペイン)。今年最後の試合となったウィンブルドンの2回戦敗退は、2009年の全仏オープン4回戦でR・ソデルリング(スウェーデン)に敗れた時ほどのショックは受けていなかったと、故郷マヨルカ島のメディアのインタビューに答えた。
《「全仏オープン4回戦 ナダル vs ソデルリング」の過去記事はこちら》
今季2度目のグランドスラムである全仏オープンで、大会史上最多となる7度目の優勝を飾ったナダルは、その後に行なわれたウィンブルドン2回戦で当時世界ランク100位のL・ロソル(チェコ共和国)に敗れる大波乱に見舞われてしまい、世間を驚かせた。
《「ウィンブルドン2回戦 ナダル vs ロソル戦」の過去記事はこちら》
その後に受けた検査の結果、膝の靭帯損傷と激しい炎症が見つかり、ロンドンオリンピック、全米オープン、ツアー最終戦、そしてデビスカップ決勝戦までも欠場する結果となってしまった。
ナダルの膝の怪我は、3月のインディアンウェルズでのマスターズ1000大会で最初に痛めていたことを明かし、次のマイアミ大会では準決勝だったA・マレー(英国)戦を戦わずして欠場を表明することにつながったと語る。その後は得意のクレーシーズンで快進撃を続けたものの、ウィンブルドンの頃には膝の状態はかなり悪化していたことも明かした。
実際、全仏オープン準決勝のD・フェレール(スペイン)戦は、かなりのリスクだと知りながら試合を行ったものの、予想に反して勝利し決勝進出。全仏オープン優勝を最大の目標としていたナダルは、決勝のN・ジョコビッチ(セルビア)戦は必死で戦い抜いたとのこと。
《「ナダルが史上最多7度目の栄冠◇全仏オープン」の過去記事はこちら》
そして、迎えたウィンブルドンだったが、その試合以前は1日に1時間の練習もままならず痛みで走れなかったため、動かずボールを打つことしかできずにウィンブルドンへ臨んでいた。
「本当に悪かった。膝の感覚が全くない状態でウィンブルドンに臨んでいたんだ。きっとできると信じてコートに立っていたけど、例えベストを尽くしてもできることは限られていた。」と、ウィンブルドンに臨んだ時のことを語っていた。
ロソルと2009年全仏オープンのソデルリングとの敗戦をよく比較されると言うナダル。しかし、その2つの試合は彼にとって全く比べものにならないと語る。
「その2試合は比較するに値しないよ。どちらの試合の時も膝が悪かったことを考えれば、同じようなシチュエーションかも知れない。全仏の時はまだまだ戦える体だった。でも、今年のウィンブルドンは限界を超えていた。ロソルからの敗戦は、前述したように戦える状態ではなかったんだ。」
11回のグランドスラム優勝を誇るナダルは、ロンドンでのオリンピックを欠場したことが、これまで欠場したどの大会より後悔の気持ちに苛まれるものだと言う。前回のオリンピックである2008年の北京大会で金メダリストとして臨んで連覇を狙っていたナダルは、2009年全仏オープン敗退後のウィンブルドンも前年度チャンピオンとして臨むはずだったが、欠場を余儀なくされていた。
26歳のナダルは、次のオリンピックであるリオデジャネイロを既に視野に入れていることも加えて語っていたが、そのオリンピック以降の予定は全くの白紙であるとも語っていた。
(翻訳/弓削忠則)
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