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男子テニスツアーのAEGON選手権(イギリス/ロンドン、賞金総額62万7700ユーロ、芝)は月曜日に開幕し、第11シードのR・ガスケ(フランス)が錦織圭(日本)を6-3, 6-3と80分のストレートで下すなど、シード勢が順当に2回戦進出を果たした。
元世界ランク7位のガスケは、昨年3月に行われた尿検査でコカイン陽性反応が出て2年間の出場停止処分を下されるも、自身で身の潔白を証明し、2ヶ月半後にはツアー復帰を許された。そのため、昨年の芝のシーズンはコートに立っておらず、この日のガスケは2年ぶりとなる芝での試合となった。
「とても難しかった。何ヶ月もプレーをしていなくて、コートへ戻ってもなかなか良いプレーができなかった。世界7位に戻るのは大変だけど、今は20位台に戻したいし、そうなれば色々なことが可能になって来ると思う。」と、今季78位から45位へとランキングを上昇させているガスケが今の目標を語った。
この日は、7本のサービスエースを叩き出し、8回握られたブレークポイントを全て切り抜けたガスケ。逆に錦織はチャンスを生かすことができず、第1セットでは2度、第2セットでは1度のブレークを奪われ、ストレートで破れる結果となった。
その錦織は、今大会には怪我による救済措置として保護されたランキングの106位を用いて本戦入りをしていた。また6月21日から始まる今季3度目のグランドスラムであるウィンブルドンへもそのランキングを使いエントリーしていたが、主催者推薦枠を与えられ本戦からの出場になったと大会主催者から月曜日に発表があり、嬉しいニュースとなった。
ガスケと同じフランス勢のシード選手も順当に初戦突破を決めた。第9シードのJ・ベネトー(フランス)がA・クレマン(フランス)を6-2, 6-4で、第12シードのM・ロドラ(フランス)がA・ゴルベフ(カザフスタン)を6-3, 6-2といずれもストレートで2回戦進出を決めた。
ガスケはK・ベック(スロバキア)を1-6, 6-3, 6-4の逆転で倒したR・ラム(アメリカ)と、ベネトーはT・デント(アメリカ)との6-7 (7-9), 6-3, 7-5の接戦を制したK・アンダーソン(南アフリカ)と、ロドラは主催者推薦のR・ハリソン(アメリカ)を6-3, 6-3で下したJ・レヴィン(アメリカ)とそれぞれ2回戦を行う。
その他、第14シードのD・セラ(イスラエル)がC・グシオネ(オーストラリア)を6-7 (4-7), 7-6 (7-5), 6-4で、第16シードのD・イストミン(ウズベキスタン)が主催者推薦のJ・ベイカー(英国)を6-1, 6-4で下した。セラはM・プルジシーズニー(ポーランド)を7-6 (7-3), 6-3で破ったG・ミュラー(ルクセンブルグ)と、イストミンはD・ブラウン(ジャマイカ)と予選勝者のF・ダンチェビッチ(カナダ)の勝者と2回戦で対戦する。
その他の試合結果は以下の通り。
R・ジネプリ(アメリカ) ○-× J・ワード(英国), 6-3, 7-5
I・クニツィン(ロシア) ○-× I・マルチェンコ(ウクライナ), 1-6, 6-4, 6-3
Ⅰ・ナバロ(スペイン) ○-× D・ケレラー(オーストリア), 6-3, 6-4
R・シュトラー(ドイツ) ○-× D・ヒメノ=トラバー(スペイン), 6-1, 6-2
P・ロレンジ(イタリア) ○-× P・リバ(スペイン), 6-4, 6-4
M・ダニエル(ブラジル) ○-× B・カブチッチ(スロベニア), 6-1, 6-4
今大会は上位シード8選手が1回戦を免除されており、2回戦からの登場。第1シードには、日曜日に行われた全仏オープン決勝で2年ぶり5度目の優勝を飾り、月曜日発表の最新の世界ランクで1位へ返り咲いたR・ナダル(スペイン)がエントリーしている。
以下、第2シードにN・ジョコビッチ(セルビア)、第3シードにA・マレー(英国)、第4シードにA・ロディック(アメリカ)、第5シードにM・チリッチ(クロアチア)、第6シードにG・モンフィス(フランス)、第7シードにS・クエリー(アメリカ)、第8シードにF・ロペス(スペイン)と続く。
今大会の優勝賞金は7万9250ユーロ。
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