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2日かかりで行われた1996年の準決勝では、当時世界ランク1位で第1シードのS・グラフ(ドイツ)を追い詰めながら日没により中断を余儀なくされ、惜しくも敗退したクルム伊達公子(日本)は、実に13年ぶりにテニスの聖地に足を踏み入れた。
1回戦の対戦相手は、伸び盛りの18歳で世界ランク9位のC・ウォズニアキ(デンマーク)。何と、クルム伊達が最初にこのコートに立ったのは、ウォズニアキが生まれる前の1989年で、それから20年後に両者が対戦しているなど、誰が想像できただろうか。
試合は、出だしこそ0-2とリードされるが、そこから13年前を彷彿させるプレーで18歳に引けを取らないテニスを見せ始めた。未だ衰えを知らないライジングショットで、早い展開から年齢の壁を感じさせないほどウォズニアキを振り回し、ストローク戦では優位に立ち第1セットを7-5で先取に成功した。
第2セットも勢いそのままにいきなりウォズニアキから2度のブレークを奪い3-1とリードしたが、そこからウォズニアキの力強いストロークに押され始め、5ゲームを連取され逆転で第2セットを落とす。第3セット1-2のところでトレーナーから治療を受けたクルム伊達だったが、下半身のあちこちに痙攣が始まると、動きに精彩を欠き一気にウォズニアキが試合を手中に収めた。
しかし、観客を魅了する早い展開のテニスを披露したクルム伊達に対して、ウォズニアキは印象を語った。
「どんなことをして来るかは分かっていたし、以前も芝では良いプレーをしていたのも知っていたわ。でも、彼女のテニスは自分が慣れ親しんだものとは違うものだったの。とてもフラットにボールを打つから、返球にはボールへしっかり入らないとならなかった。ボールが短いとすぐに先手を取られてしまったし、ネットへつめて上手いテニスを展開していた。」
12年以上のブランクを乗り越え、再びプロツアーへチャレンジしているクルム伊達が、なお対等に戦えるだけの質の高いテニスをしていることに対して、ウォズニアキも脱帽の様子だった。
「今になって復帰を決意して、未だにこのレベルでプレーできているなんて、本当に驚きとしか言えないわ。とても良いことだと思うし、彼女の体はとっても引き締まっていたの。本当に脱帽だわ。」
と語りながらも、2006年のウィンブルドン・ジュニアチャンピオンのウォズニアキは、上位進出を目指しすでに2回戦へ目を向けていた。
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