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(ドイツ、ハンブルグ)
ハンブルグ・マスターズ(賞金総額284万ドル、クレー)は20日、決勝を行い、世界ランク1位のR・フェデラー(スイス)が同2位のR・ナダル(スペイン)に2-6, 6-2, 6-0で逆転勝ちし、2005年以来となるクレーコート優勝を決めた。ナダルのクレーコートでの連勝記録は、81でストップした。
クレーコートでは6度目の対戦でようやくナダルに勝利したフェデラーは、「(ナダルの)81連勝というのは信じられない記録だね。」と敗者を称えた。続けて、「この記録を破るのは大変で、最高のプレーをしなくてはならなかった。今日は波に乗れて、いいプレーができた。サービスゲームは特に集中した。クレーでのナダルに勝てたなんて、すばらしいことだね。」と試合を振り返った。
マスターズ・シリーズ史上初のクレーコート3大会制覇を逃したナダルは、「僕が負けるとしたらフェデラーだと思っていた。彼は凄い選手だよ。彼(フェデラー)がいいプレーをしているときは、倒すのは本当に難しい。」と賛辞を送った。また、「この先、81連勝という記録を超えることができるかどうかは分からない。難しいだろうね。でもこの記録には満足しているよ。」とコメントした。
決勝では、第1セットをあっさり落としたフェデラーが、第2セットで最初の5ゲームのうち4ゲームを奪って波に乗り、最後は8ゲームを連取するという独壇場で、ナダルのクレーでの連勝に終止符を打った。序盤好調だったナダルだが、試合途中からショットが乱れ始め、特に得意の左利きから繰り出すフォアハンドが不安定になり、第2セット以降は2ゲームをキープするのが精一杯だった。
「クレーの王者」としてツアーに君臨しているナダルは、2005年4月以降クレーコートでは無敗で、その間にクレー大会で13勝を獲得。フェデラーとの対戦でも過去5戦で全勝していた。全仏オープンでも2度対戦し、2005年は準決勝で、2006年は決勝で激突し、2回とも勝ったナダルがそのまま優勝していた。
今回の勝利でフェデラーは、27日から開幕する、自身が唯一獲得できていないグランドスラム大会である全仏オープンに向けて自信をつけた。現在25歳のフェデラーは、P・サンプラス(アメリカ)の持つ4大大会優勝の男子歴代1位記録の14勝まであと4勝と迫っており、最近のグランドスラム7大会では6勝を挙げ、1月の全豪オープンでも優勝している。その全豪オープンでは、男子では27年ぶりとなる失セット0でグランドスラム優勝を達成した。また、2004年2月から続く世界ランク1位在位の記録も、J・コナーズ(アメリカ)が達成した男子160週連続1位(1974年7月~1977年8月)の記録を今季初めに破って歴代1位に躍り出た。しかし、3月の大会以来、G・カニャス(アルゼンチン)に敗れて以来、4大会連続で優勝から見放され、スランプに陥っていた。
打開策として、フェデラーは先日、コーチのT・ローシュの解任を発表した。元オーストラリア・デビス杯監督で、I・レンドル(アメリカ)やP・ラフター(オーストラリア)といったトップ選手をコーチしてきたローシュは、2005年の全豪の前からフェデラーのコーチを開始。フェデラーはローシュとの2年半に渡るペアで、これまで獲得した10のグランドスラムタイトルのうち6タイトルを獲得してきた。過去フェデラーがコーチの同行なしでツアーを転戦することあり、2004年にはコーチなしで11大会で優勝、そのうち3大会はグランドスラム優勝だった。今週日曜日から始まる全仏オープンは、ローシュ解任後初のグランドスラムともあって注目が集まる。
悲願の全仏オープン制覇なるか。フェデラーの、ローランギャロスの赤土の上での彼のプレーから目が離せない。
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