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5大会連続のベスト4進出を決めたクレイステルス |
画像提供:Getty/AFLO |
(オーストラリア、メルボルン)
全豪オープン大会10日目の25日、女子シングルス準々決勝で、今年復帰を果たしたM・ヒンギス(スイス)と第2シードのK・クレイステルス(ベルギー)が対戦し、フルセットに及ぶ熱戦の末に6-3, 2-6, 6-4でクレイステルスが勝利し、ヒンギスの快進撃を止めた。
ベスト8に進んだ中では唯一のノーシードの選手だったヒンギスは、今日の試合では立ち上がりの調子が悪く、第1ゲームをブレイクされるとそのまま0-4とされてしまう。その後、3-5まで挽回するが、17本のエラーが響き、最後はクレイステルスのパワープレーに押され、第1セットを先取されてしまった。
第2セットでもクレイステルスの勢いは衰えず、開始早々2ゲームを連取。第3ゲームでも40-0とリードを広げるが、そこからヒンギスの反撃が始まり、怒涛の6ゲーム連取で、試合を振り出しに戻した。最終セットでは、第6ゲームまでは一進一退の展開となるが、第7ゲームでクレイステルスがブレイクに成功し、1ブレイクアップでリード。その後は互いにキープを続けて、最後はクレイステルスがラブゲームでキープして試合を締めくくった。
2004年には決勝に進出したが昨年は手首の怪我のために欠場していたクレイステルスは、今大会も途中怪我を抱えつつも快勝を続け、全豪オープンではこの5年で4度目のベスト4進出となった。クレイステルスは、「第3セットでは、ラリーを短くしようとしたのが効果的だったわ。たくさんエラーをしていたけど、重要な場面では良いショットが決まっていたし、良い流れを手にしていたと思う。」と試合を振り返った。この結果、クレイステルスは来週発表の世界ランキングでL・ダベンポート(アメリカ)を抜いて世界1位に返り咲くことになった。次の準決勝では、第3シードのA・モレスモ(フランス)と対戦する。
一方ヒンギスは、1997年からの3覇を含め全豪オープンでは6年連続で決勝進出していたが、今年はその記録を更新することはできなかった。しかし、現在の世界トッププレーヤーと接戦を演じたことで確かな手ごたえを感じたようで、「初めは少しでもポイントを奪えればと思っていたけど、第2セットは試合の主導権を握ることもできた。ダブルスに出られればいいと思っていたくらいなのに、(シングルスで)ここまでできたんだから、まずまずでしょ。」と満足気に話していた。ヒンギスはこの後、来週の東レ・パンパシフィック・テニスで来日することが決まっている。「オーストラリアのあとの東京は毎年恒例のこと。とても楽しみだわ。」と、目を輝かせ会場を後にした。
(2006年1月25日)