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ハンチュコバを僅差で下したシャラポワ |
画像提供:Getty/AFLO |
(オーストラリア、メルボルン)
全豪オープン大会7日目のナイトセッション、女子シングルス4回戦でM・シャラポワ(ロシア)がD・ハンチュコバ(スロバキア)を6-4, 6-4のストレートで下し、2年連続でベスト8進出を決めた。両者共にパワフルなストロークが持ち味ということもあり、試合は序盤から激しいストロークの応酬で、一進一退の攻防となったが、要所をしっかり決めたシャラポワが、粘るハンチュコバを振り切り勝利した。
この日、先にリードを奪ったのはハンチュコバだった。伸びのあるストロークと切れ味鋭いサービスでシャラポワを翻弄し、2-0と先行する。しかし百戦錬磨のシャラポワはすぐにハンチュコバのペースに順応し、逆に3ゲーム連取しリードを奪うとゲームを支配し始める。結局セット序盤で奪ったリードを保ったまま、シャラポワが第1セットを6-4で先取する。続く第2セット、後の無くなったハンチュコバは、強気のストロークでシャラポワを攻め立て3-0と大きくリードを奪うが、ここで終わらないのがシャラポワの凄さ。劣勢から一気に4ゲームを連取し試合の流れを引き戻すと、そのまま一気に試合を決めた。
この試合、サービス、ストロークともにほぼ互角の戦いだったが、ここぞという場面で確実にポイントを重ねるシャラポワに対し、一方のハンチュコバはミスを連発。経験の差といえばそれまでだが、ハンチュコバとしては悔やまれる試合だったと言えよう。シャラポワは準々決勝で第6シードのN・ペトロワ(ロシア)と対戦する。
またこの日は、L・ダベンポート(アメリカ)、J・エナン=アルデンヌ(ベルギー)、ら上位シード勢が順当にベスト8入りを決めたが、ダベンポートがクズネツォワとの試合で足首を痛め、大会優勝に黄信号が点った。試合後ダベンポートは、「今、最も大事なことは足首の状態を元に戻すために休むことね。骨などに問題がなければ48時間で回復するはず。今日の試合でも、後半は長いラリーを避けて早い段階でポイントを取りに行ったの。もしファイナルセットまでもつれ込んでいたら私が勝つ可能性は殆ど無いに等しかったと思う。」と語り、状態が深刻であることを示唆していた。
そして、ダブルスでは、ヒートポリシーが解除された後行われた試合で、第9シードの浅越 しのぶ(日本)/K・シュレボトニック(スロベニア)組が6-4, 3-6, 7-6(5)で、第8シードのL・フーバー(南アフリカ)/F・スキアボーネ(イタリア)組を下してベスト8進出を決めた。
その他、男子シングルス4回戦では、試合巧者のF・サントロ(フランス)が第11シードのD・フェレール(スペイン)を6-4, 7-5,7-5で破る波乱があった。また、ナイトセッション第2試合で行われた試合では、第7シードのI・リュビチッチ(クロアチア)が第10シードのT・ヨハンソン(スウェーデン)を6-2, 6-4, 6-4で下して、自身初のグランドスラムベスト8進出を決めている。
(2006年1月22日)