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2004年覇者のエナン、苦しみながら3回戦へ |
画像提供:Getty/AFLO |
(オーストラリア、メルボルン)
全豪オープン大会3日目の18日、女子第8シードのJ・エナン=アルデンヌ(ベルギー)が2回戦に登場し、7-6(2) , 6-1でH・スロモバ(スウェーデン)を下して3回戦進出を決めた。その他、昨年覇者のS・ウィリアムズ(アメリカ)や、男子第2シードのA・ロディック(アメリカ)らも順当に勝ち進んだ。
昨年は全仏オープンで優勝し、全豪オープンも2004年に制しているエナン=アルデンヌは、調子が上がりきらず第1セットはタイブレイクの苦戦の末勝ち取った。しかし、第2セット開始直後に対戦相手のスロモバが足首を捻挫したため、最後の5ゲームを連取して勝利を決めた。
「今日は、とてもやり辛くて、良いプレーが出来なかったと思う。今日の試合まで彼女のことは知らなかったし、彼女のプレーに慣れるまで1セットもかかってしまった。リズムが全くつかめなかった。ウィナーを狙うところでもミスしてしまって、私の目指すところとはかけ離れていた。」とエナン=アルデンヌは試合の反省点を述べた。次の試合では、V・ラッツァーノ(フランス)と対戦する。
一方、初日の1回戦で姉のV・ウィリアムズ(アメリカ)が敗れる大波乱に動揺した影響か、自らも初戦で調子の上がらなかった第13シードのセリーナは、今日はすっかり立ち直った様子で、C・パン(フランス)を6-3, 6-1と全く寄せ付けず、わずか49分で勝利をものにした。セリーナは次の試合で、A・アマンムラドワ(ウズベキスタン)を6-4, 6-1で下した第17シードのD・ハンチュコバ(スロバキア)と対戦する。
試合後のインタビューでは、「1回戦よりは良くなっていたと思うわ。1回戦で戦ったリーと今日のパンは随分違うプレーをする選手だったから、結果も変わってきたわね。」とコメントした。
その他女子の試合では、N・ペトロワ(ロシア)とS・クズネツォワ(ロシア)のロシア勢がともに3回戦に勝ち進んでいる。ペトロワは6-4, 6-1でM・ミュラー(ドイツ)を、クズネツォワは6-2,6-7(3), 6-2でA・パーラ=サントンハ(スペイン)をそれぞれ倒した。また、第25シードのM・キリレンコ(ロシア)も同じくロシア出身のG・ウォスコボエワ(ロシア)を7-6(1), 6-4で下して、L・ダベンポート(アメリカ)との3回戦に駒を進めている。
男子シングルスでは、第2シードのロディックが昨年AIGジャパンオープン優勝のW・ムーディ(南アフリカ)を7-5, 6-3, 6-2でたやすく退けている。ロディックは最大の武器である高速サービスに加えて、リターンも好調で、エラーの数もわずか9本とムーディを全く寄せ付けなかった。
ロディックは、「今日はリターンを良くするという目標を持っていたんだ。最初の4ゲームが終わった時点で、それが出来ていると実感したよ。高確率でリターンできたから、彼にもプレッシャーをかけることが出来た。毎回のこんな試合運びができたなら、僕のサービスも更に有効になってくると思うしね。とにかく、ゲームプランどおりの試合が出来て嬉しいよ。」と語り、今日の試合に満足している様子だった。
また、第20シードのJ・ブレーク(アメリカ)は予選通過者のJ・C・フォーレルと対戦し、2-6,6-1, 6-4, 6-3の逆転で勝利した。ランキング203位のフォーレルはコーナーやサイドラインを突く丁寧なストロークでブレークを苦しめ、第1セットを先取。しかし、先週のシドニーでの前哨戦を制し、波に乗るブレークは第2セット開始早々にフォーレルからサービスブレイクに成功し流れを掴むと、その流れを手放すことなく一気に3セット連取し勝負を決めた。
(2006年1月18日)